広島 新井監督〝こん身の右手〟で青学大・常広「引き当てたい」 小窪コーチに「君じゃダメだと(言った)」競合想定

 くじを引く黄金の右手を披露する新井監督(撮影・佐々木彰尚)
 青学大・常広羽也斗
 ドラフト指名予想
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 「2023年プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」がきょう26日、東京都内のホテルで開催される。広島は25日、都内のホテルでスカウト会議を行った。すでに青学大・常広羽也斗投手(22)の1位指名を公表しており、競合の場合は新井貴浩監督(46)が就任後初めてくじを引く。指揮官は「力で引きたい」と“こん身の右手”で逸材を引き当てると誓った。

 運命の日を前日に控えても、柔和な表情はいつもと変わらない。午後4時から約1時間半に及んだスカウト会議を終え、新井監督は「昨年よりは、少し落ち着いています。競合すると思いますので、しっかりと1位(指名選手)を引き当てたい」と2度目のドラフトへ意気込んだ。

 スカウトが事前に用意した指名候補選手の映像、資料に全て目を通し、準備は整った。この日は13日に12球団最速で公表していた通り、青学大・常広の1位指名を確認。ほれ込んだ本格派右腕の長所に「まずは、スピンの効いた真っすぐ。全ての球種がウイニングショットでも使えるし、何年後かにはチームの中心、核になれる、そんな素材を持った素晴らしい投手だと思います」と絶賛した。

 監督就任直後の昨年は斉藤の“一本釣り”に成功。今年、球団は3、4球団での競合を想定しており、その場合は指揮官が初めて大役を担う。験担ぎを問われると「私は、験は担がない主義。現役の頃から腕一本なので。力で引きたいと思います」と左手で右腕を指しながら“こん身の右手”を繰り出す構えだ。

 さらに青学大出身の小窪内野守備走塁コーチの名前を挙げ、「彼は(くじを)引きたいと言っていた。でも、君じゃダメだと(言った)」とジョークも交えて報道陣を笑わせた。

 常広は大学屈指の右腕。最速155キロの直球に加え、フォークの精度も高い。今春の全日本大学野球選手権では明大との決勝戦で10奪三振の完封勝利を挙げ、最高殊勲選手賞と最優秀投手賞の2冠を獲得。チームの先発陣は大瀬良、九里が32歳で28歳の床田、26歳の森下と続く。そこに22歳の大器が加われば投手陣は底上げされ、夢は大きく膨らむ。

 この日は赤いネクタイを締めた指揮官。当日は別の赤いネクタイで臨むそうで「やっぱりチームカラーで。別に勝負ネクタイとかじゃないよ。『頼む、競合しないでくれ』と願いながら、きょう寝ます」と笑った。是が非でも迎え入れたい、近未来のスター。赤い糸を信じ、勝負に挑む。

 ◇常広 羽也斗(つねひろ・はやと)2001年9月18日生まれ、22歳。大分市出身。180センチ、73キロ。右投げ右打ち。投手。豊府小3年から豊府少年野球団で野球を始め、南大分中では大分シニアでプレー。大分舞鶴では1年夏からベンチ入り。青学大では2年春にリーグ戦デビュー。優勝した今春の全日本大学選手権では最高殊勲選手賞と最優秀投手賞の2冠に輝いた。最速155キロ。50メートル走6秒2、遠投120メートル。

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