広島・遠藤、覚醒か 黒田アドバイザーがツーシーム直伝「それが本当にハマっている」 新井監督も「打者は嫌だと思う」

 遠藤(66)を指導する黒田球団アドバイザー
 ツーシームを投げる遠藤(撮影・田中太一)
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 「広島秋季キャンプ」(8日、日南)

 広島・遠藤淳志投手(24)が8日、“黒田流ツーシーム”を武器に来季の逆襲を目指すことを誓った。日南秋季キャンプ第1クール最終日となったこの日、今キャンプ初めてブルペン入り。黒田博樹球団アドバイザー(48)からツーシームの極意を伝授され、手応えをつかんだ。今季1勝に終わった悔しさをバネに、巻き返しに向けた準備を進める。

 腕を振るたびに自信が深まった。午前中のブルペン。遠藤は投球の大部分を直球とツーシームに費やし、約70球を投げ込んだ。黒田球団アドバイザーから1球ごとにフィードバックをもらい、打席に立った新井監督からは高評価をもらう。完全習得を目指すツーシーム。感覚は上々で「この感覚を忘れないように」と、さらに体に染みこませていく。

 今季途中から、直球の精度が良くない場合に代替できる球種としてツーシームに挑戦。ブルペン投球では黒田アドバイザーからその極意を伝授された。

 「『動かなくていい、ぐらいで投げなさい』と。(球に)強さがある中で少し動いてくれればいいような感覚で今、投げている。それが本当にハマっている」

 遠藤自身「どうしても、変化球は曲がっていないと気持ち悪い」という思いがあった。だが黒田アドバイザーの助言は、まさに逆の発想。ツーシームを代名詞に日米通算203勝を積み上げた大投手からの言葉は、今後の指針にもなる。

 黒田アドバイザーも「今年に関しては悔しいシーズンだったと思う。ツーシームとか、そういうものに取り組んでいかないといけない時期が来たかなと。来年に向けて投球の幅が広がっていけば」と逆襲の一助になることを期待。指揮官は「曲がりも遅いし、なかなか直球と区別がつかない。打者は嫌だと思う」と太鼓判を押した。

 投球にも変化を加える。ワインドアップから腕を振るスタイルだが、この日の投球は全てセットポジション。ワインドアップは「やめました」と明かし「セットの方が(投球の)ラインが出やすくブレない。どうしても悪くなった時にリリースが安定しなかったことがあった。一定の力みで投げられるように」と、意図を説明した。

 今季は8試合で1勝5敗。4月6日・阪神戦(マツダ)で新井監督に初勝利を贈ったが、以降は勝てなかった。来季の先発ローテ入りを目指し「期待されている分、結果で恩返しをしないといけない」とうなずいた遠藤。乗り出した自己改革を必ずや、来季の挽回につなげる。

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