カープ遠藤 変幻自在で紅白戦5回0封 お手本は〝中日・柳流〟駆け引き「盗んで自分のモノに」
「広島紅白戦、白組0-8紅組」(20日、天福球場)
変幻自在の投球で逆襲を期す。紅白戦に先発した広島・遠藤淳志投手(24)が5回2安打無失点。「良かったものも悪かったものも全部出た」と振り返るも、一つの投球フォームに固定しない投げ方に兆しを見いだした。
これまでのワインドアップを封印し、現在は走者がいなくてもセットポジション。収穫は、2者連続三振を含む三者凡退で終えた四回の投球にあった。
リリース時に100%の力を出せるよう、セットポジションから2段モーション。「走者がいない時でもクイックで投げたら、打者も嫌がると思う」という狙いだった。
きっかけは中日・柳と投げ合った8月13日の一戦。「(柳は)うまく間合いを使って投げていると感じた。そういう部分を少しでも多く盗んで自分のモノにできたら」。柳は今季リーグ6位の防御率2・44。テンポ、打者の反応などを繊細に感じ取り、主導権を握る投球を理想とした。
「ナイスピッチングだったね」と新井監督は高評価。今季1勝に終わった遠藤は「来年が勝負の年だと覚悟して今オフ、しっかり取り組みたい」と挽回に燃えていた。