広島・九里 MAX150キロ更新へ投球フォームの歩幅狭める 米最先端トレーニング参加で「明確に出た」

 広島の九里亜蓮投手(32)が25日、マツダスタジアムで自主トレを行い、自己最速150キロの更新を来季の目標に掲げた。球威増を目指し、現在6・5~7足の歩幅を5歩にするフォームに修正中。直球の質を上げることが、投球全体に向上につながるという信念の下、挑戦のオフが始まった。

 飽くなき向上心が、変化を恐れない姿勢につながっている。来季、自己最速を目指す九里が挑戦するのは、従来より歩幅を狭くしたフォーム。「僕が力を発揮できるのは、重心が高いところだった」。科学的な根拠を基にした取り組みだ。

 今月中旬、都内にある施設で「ドライブライン・ベースボール」のセミナーに参加。米国の最先端トレーニングで汗を流した。さまざまなデータを取った結果、球速増につながるヒントがあった。

 「ジャンプ測定だったりを含め(重心が)高いところのパワーの方が強かった。しゃがめばしゃがむほど、パワーが低い。下半身の力が上半身に伝わっていないというのが、明確に出た」

 投球動作の中で、下半身の使い方はスムーズだった。一方で、生み出したパワーを無駄なく上半身につなげる動作に、改善の余地があった。

 力をロスなく指先に伝達するため、歩幅を狭くするフォームを提案された。今季の歩幅は6・5~7足。それを大幅に狭くする。「5歩くらいがベストかな」。長さで言えば、踏み出す左足が45センチほど短くなる。

 新フォームで目指すのは、自己最速150キロの更新。今季の最速も同じ数字で、昨季は148キロ、21年は147キロだった。多彩な変化球を操る上で、最も重きを置くのが直球となる。

 「真っすぐにこだわりをもってやっていかないと、全部の球種は上がっていかない。真っすぐが強くなって回転数が上がれば、他の変化球の回転数も上がっていく」

 最速が上がれば、今季143キロだった平均球速も上がり、変化球もさらに生きる。投球の軸に磨きをかけることが成長と来季の活躍のカギと考えている。

 この日はマツダスタジアムで自主トレ。平地でのキャッチボールでは、違和感は徐々になくなってきた。傾斜のあるマウンドで投げるのが次のステップ。その段階に進むため、反復練習が続く。

 「年齢は重ねるけど(球速は)上がっていけるようにやっていきたい」

 32歳で迎える24年シーズン。描く明確な目標に向かい、充実した毎日を過ごしている。

(データはJapan Baseball Data)

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