広島・床田 初回ゼロ宣言!理想は一度も失点なしの阪神・村上 イニング別最多13失点で配球工夫示唆

 矢崎(右)とトークショーを行った床田
 来季さらなる進化が期待される床田
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 広島・床田寛樹投手(28)が10日、来季の“初回ゼロ宣言”を誓った。今季は初回に13失点。自身のイニング別では最も多く、規定投球回に到達したセ・リーグの投手では最多タイだった。配球面の工夫も示唆し、課題を解消していく。この日はTSS全力応援トークショー「CARP GIRLS DAY2023」のイベントで、矢崎とトークショーを行った。

 自己最多の11勝を挙げたシーズンでも反省は残った。床田が口にしたのは初回の失点。「(シーズンの)最初の方は(無失点で)抜けられていたけど、途中から初回に点を取られることが増えてきた」。先発陣の軸として奮闘するためにも、立ち上がりで後手に回るわけにはいかない。

 本人が話した通り、4月1日・ヤクルト戦の今季初先発から6月16日・西武戦まで初回無失点だった。だが8月10日・ヤクルト戦で6失点。同31日・巨人戦では初回の2失点が決勝点となり、同戦から3戦続けて一回に得点を与えた。

 初回13失点はセ・リーグの規定投球回に到達した投手の中では中日・柳と並んで最多。自身が目指すべき姿は阪神・村上だという。右腕は最優秀防御率のタイトルに輝き、セ・リーグ史上初の新人王とMVPを受賞した。

 そして驚異的なのは今季、村上は21試合の先発登板で初回に一度も失点しなかった点。床田は「すごくないですか」と舌を巻き「あれが理想。初回、できれば3人で。最低でも0点ならリズムに乗れる」と高水準な投球を目標に掲げた。

 夏場にかけて出はなをくじかれた要因には「配球の偏りとか狙って打ってきていると感じた。そしてツーシーム系以外の球種で勝負できなかった自分の技術不足」と分析。ツーシーム系を基本線に、中盤からカーブやパームを織り交ぜるのが自身の一つの形だった。

 終盤のピンチでカーブとパームを生かすため、あえて序盤に温存する日もあった。「理想は(勝負どころまで)置いておきたい」と語る一方「温存したまま終わってしまうことも増えた。最初から(持ち球を)全部使う試合も、アリかな」と示唆。“出し惜しみ”をしないことが、課題解消への一助になる。

 この日は同期入団の矢崎とトークショーを行い、息の合った掛け合いで会場を笑いに包んだ。「先制点の有無で心の余裕も変わってくる。いい投手に投げ勝つには先制点をやらないのが一番」と、うなずいた床田。さらなる飛躍に向け、来年は“立ち合い”を制す。

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