広島・中村奨成「もう一度初心に返りたい。野球を一生懸命やりたい」 母校・広陵で自主トレ 中井監督の「謙虚にやれ」胸に

 広島の中村奨成捕手(24)が19日、原点回帰して野球に打ち込んでいることを明かした。今オフは母校・広陵高にも足を運んで自主トレに励み、恩師・中井哲之監督(61)からの言葉を力に変えている。来季が7年目。勝負の1年へ、黙々とバットを振っている。

 中村奨には帰る場所がある。広陵だ。母校を訪れると気持ちがピンと張り詰めるという。「野球と勉強だけに集中し、汗を流していた」。広いグラウンドに視線を送ると、ユニホームを泥だらけにした3年間が走馬灯のようによみがえった。

 オフに入り3度、母校で自主トレした。その目的を「もう一度初心に返りたいと思った。野球を一生懸命やりたい」と明かした。甲子園での優勝を目指し、自分と向き合い、ひたむきに白球を追った時間。それが自身の原点だ。

 練習は1日3時間程度で主に打撃練習に費やす。ティー打撃やマシン打撃などを動画で撮影。無駄な動きをなくしてバットを出すフォームに手応えを感じつつ、その精度を高めるために反復練習する。

 原点回帰した今オフ。恩師・中井監督の言葉が胸に染みている。

 「『とにかく謙虚にやりなさい。おかげさまでという気持ちと、感謝の気持ちを持ってやりなさい』と言ってもらいました。高校時代にずっと言われてきた言葉。僕の初心です」

 中井監督はかつて教え子について「肩の強さ、足の速さ、勝負強さ。大一番に強く、ここぞという場面で打っていた。高校時点では僕が送り出した捕手では一番」と話していた。

 今までも厳しくも温かい言葉で背中を押してもらった。来季が7年目になる。本当に勝負となる1年を前に、中井監督の言葉は大きな力になっている。

 捕手登録ながら外野一本で勝負した今季は18試合で打率・150。本塁打は2年連続でなく、打点も挙げられなかった。出場数は39試合、27試合、18試合と下降線をたどっている。西川が抜けた来季の外野争いはチーム屈指の激戦区。末包や中村貴、田村らがアピールに成功した秋季キャンプにも不参加だった。それが自身の現在地だ。

 「契約してもらえたことに感謝しています。球団の思いをしっかりと受け止めて取り組んでいきたい」。入団以来付けていた背番号22ではなく、96で再出発する。ただ、ひたすらに野球に打ち込む。

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