広島・常広 藤川球児氏の講義に感銘 「一度しかないプロの世界 悔い残すな」 NPB新人研修
広島の新人8選手が12日、都内で行われたNPB新人研修に参加。ドラフト1位・常広羽也斗投手(22)=青学大=は阪神OB・藤川球児氏(43)の講義に感銘を受けたことを明かした。球界を代表するクローザーとして活躍した同氏の言葉を胸に、悔いのないプロ野球人生を歩むことを誓った。
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背筋をピンと伸ばして、常広は藤川氏の言葉に耳を傾けた。心が奮い立ったのは、講義の終盤で語りかけられた言葉。「『夢の世界だった。引退して夢だったな、っていうふうに気付いた』と、おっしゃっていたのが印象的でした」と目を輝かせながら振り返った。
選ばれた者だけが集える最高峰の舞台だからこそ、全力で駆け抜けなければならない。「一度しかないプロの世界なので、自分の悔いがないようにやらないといけないと思った」。日米通算245セーブを挙げた偉大な球界の先輩。経験に裏打ちされた言葉は、これからの指針になった。
野球殿堂博物館では伝説の400勝投手・金田正一氏のユニホームをじっくり見つめ、球界の歴史に直接触れた。「ジャスト400勝だったことを初めて知った。今の時代に400勝は難しいかもしれないけど、すごいと思います。昔の野球のルールとか、昔のユニホームの質とか(今と)違うことばかりで面白かったです」と刺激をもらった。
研修会場では大学の同級生で阪神のドラフト1位・下村とも言葉を交わした。「今どんな練習をしているか、とか寮のこととか軽くです」と笑顔で明かした。描くのは、一片の悔いも残さないプロ野球人生。目の前の一日に全力投球しながら、夢舞台に挑んでいく。