【殿堂入り会見】黒田博樹氏「大きな転機が山本浩二さん」 日米通算203勝「必死で投げた積み重ね」
野球殿堂博物館の表彰委員会は18日、今年の野球殿堂入りを発表し、競技者表彰のプレーヤー表彰として、現在広島で球団アドバイザーを務める黒田博樹氏(48)が選出された。会見では広島への感謝の思いを明かした他、ドジャースの後輩となる大谷や山本にもエールを送った。以下、あいさつと主な一問一答。
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(あいさつの要旨)
「私は大学を卒業後、広島カープに入団し、入団後数年間はなかなか結果を残すことができなかったのですが、その後、私の中で非常に大きな転機となったのが、山本浩二さんが2度目の監督に就任されたことでした。山本浩二さんには先発投手、そしてエースとしての心構えや責任、たくさんのものをマウンドで学ばせてもらいました。そのおかげで、そのシーズン、自身初の2桁勝利を挙げることができました。その教えを持って私の20年間の現役生活、最後のマウンドまで、私の原動力になっていました」
(質疑応答で)
-日米通算203勝、現役生活はどんな時間だったか。
「1年1年、1試合1試合が必死で投げた積み重ねだと思うので、20年間あっという間にここまできたなという感じですね」
-メジャーで得たものは。
「私がアメリカに行った時はそこまで鳴り物入りではなく、30歳を過ぎてからだった。自分の中で一番考えていたのは、チームにどれだけフィットできるか、チームにとってどれだけ必要とされるピッチャーになるかを常に頭に入れて7年間投げてきたと思います」
-大谷の活躍へエールは。
「アメリカの中でもトッププレーヤーになってしまったので、彼もたくさんのものを背負って、グラウンドに立っていると思う。大変だと思うんですけど、今後また日本からアメリカに行く選手に少しでも勇気を与えられるように頑張ってほしいと思いますね」
-山本や今永など、海を渡る選手が多い。
「メジャーリーグを経験したピッチャーから言うと、非常にうれしい。彼らがまた次の世代のために、また今アメリカで頑張らないといけないと思いますし、そういう気持ちでやれば、おのずと良い成績を残してくれるんじゃないかなと思います」