広島は１９日、マツダスタジアム内のグッズストアで今季発売されるグッズの内覧会を開催した。過去最大級の品ぞろえとなった充実のラインアップの中には、島内颯太郎投手（２７）がリクエストした全選手、それぞれの名前入りフェイスタオルがあった。島内は“珍要求”に迅速な対応を見せた球団へ感謝するとともに、さっそくファンに購入を　呼びかけた。

　チームメートのために行った“珍要求”が現実となり笑みがこぼれた。「全員分出ることによって、うれしい人たちがたくさんいるかなと思うのでよかった」。島内は並べられたフェイスタオルを満足そうな表情で眺めた。

　昨季、個人の名前入り応援フェイスタオルは人気選手十数人が用意された。そこに島内の名前はなく「モヤモヤしていた」と、限られたラインアップにもどかしさを感じていた。

　そこで今オフ、島内は球団に思いを伝えた。グッズ製作に携わった商品販売部の大迫雄介さんは「ファンから選手のタオルが欲しいと言われた際に、ないとなると選手も悲しい。全選手分を作ってほしいと」と島内からの要望を受けたことを明かし、すぐに商品化に乗り出した。

　島内の思いは形となった。受注生産ではあるものの球場でも購入できる主力２０選手を除く、計７８人それぞれの名前入りフェイスタオルの販売が決定。新入選手や新外国人はもちろんのこと、首脳陣までも網羅している。素早い対応に島内も「要望をすぐにかなえてくれた球団に感謝です」と笑顔を浮かべた。

　新商品４８０点を含む全７００点のグッズは、２７日１０時からグッズストアやネットなどで販売が開始される。「タオルが増えて、また気持ちも違ってくる。たくさん掲げてほしい」と島内。選手とファンが一体となり、１８年以来のリーグ制覇を狙う。