広島・大瀬良 黒田氏のエース道を継承 「レジェンドの意思」次世代へ受け継ぐ 「試合に懸ける思いや取り組む姿勢、気迫」

 練習中、床田と話す大瀬良(撮影・高橋涼太朗)
 2015年3月、広島への復帰後最初の登板でガッツポーズする黒田氏
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 広島の大瀬良大地投手(32)が20日、18日に野球殿堂入りを果たした黒田博樹氏(48)へ祝福の言葉を述べた。ともにプレーしたのは2015、16年のわずか2年間。限られた時間の中でも学んだ多くのことを振り返った。今オフの自主トレでも後輩投手陣と行う恒例の“大瀬良塾”を開催。レジェンドの意思を次世代へ受け継いでいく意欲を示した。

 憧れの先輩の殿堂入りを心から喜んだ。「本当におめでたい。僕の野球観を大きく変えてくれた人でもあるので。改めてすごい方と一緒に野球ができてありがたかったと思います」と当時を振り返った。

 今の大瀬良の礎は黒田氏によって築かれた。同氏がヤンキースからカープに復帰した15年、大瀬良は中継ぎに転向した年だった。先発として新人王を獲得した次の年での配置転換に「野球人生がぼんやりしたものになってしまう」と危機感を募らせていた。

 そこで目にしたのがエースの姿勢だった。「試合に懸ける思いや取り組む姿勢、気迫で心を動かされた。もし先発に戻った時は黒田さんみたいな投手を目指そう」。明確な目標を定めた大瀬良は16年の黒田氏の引退後、3年連続で2桁勝利を挙げ、見事に鯉のエースを継承した。

 レジェンドの意思を次世代にも伝えている。今オフも“大瀬良塾”と呼ばれる若手投手との合同自主トレを開催。22年度ドラフト1位・斉藤らに惜しみなくアドバイスを送っている。「どんな形であれ先輩から聞いてきたことや学んだことは下の子たちにも話をしてつないでいきたい」。黒田氏がカープに残した確かな意思は大瀬良によって受け継がれている。

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