カープ森“山岡スライダー”でローテ狙う 「強い回転にしたい」→自主トレで助言仰いでヒント得る
広島・森翔平投手(26)が21日、“山岡スライダー”を武器に自身初の開幕ローテ入りを目指すと意気込んだ。年明けから約3週間は東広島市の『Mac’sトレーナールーム』で自主トレ。一緒にトレーニングを行ったオリックス・山岡からスライダーの投げ方について助言を受けた。肉体強化の成果も上々。パワーアップした姿でキャンプからアピールする。
漂う充実感は自信の表れだ。森はこの日、マツダスタジアムを訪れ調整。年明けは例年通り東広島市の施設でオリックス・山岡らと約3週間、ともに汗を流し、右腕から新たな試みへのヒントをもらった。「スライダーの(投げる時の)リリース時のポイントや腕の角度などを聞きました」と明かした。
直球とカットボールを軸に投球を組み立てて昨季は4勝をマークした。「得意球ではなかった」というスライダーの精度向上に昨秋から励んでいたが「回転が弱かった。強い回転にしたいと思って」山岡に助言を仰いだ。
山岡の代名詞といえば縦に鋭く落ちるスライダー。「(自分は)元々あまり回転しないスライダーだった。もっと、しっかり曲がるスライダーを投げたかった」と森。同球種の使い手として代表格に挙がる先輩から腕を振る際のイメージなどを学んだ。回転数を上げるため、小型のアメフトボールを用いたキャッチボールも取り入れた。
すでにブルペン投球でも投げており「だいぶ強くなっているかなと。(指に)掛かっていると思うし、いい方向に行っている」と手応え十分だ。それと並行して、タフな体作りにも着手してフィジカル面を鍛えてきた。
ウエートトレーニングとともに、走る、跳ぶ、登るなどの俊敏な動きで心身を鍛え、人間の本能を引き出す「パルクール」というトレーニングも実施。直径約5センチのパイプ状になったバーの上でバランスを保ち、片足立ちやスクワットを行って体幹強化に努めた。
「やっぱり長いイニングを投げたいので。強い体を作るために(トレーニングの)回数を増やした」。プロ入り後、最長回は6回1/3。終盤までマウンドに立ち続けるための肉体強化に余念がない。
昨季4勝からの大きな飛躍へ、まずは開幕ローテ入りに照準を定めた。「春先からローテ入りするため、キャンプの最初からガンガンいけるように。いいスタートを切れるようにやっていきたい」と闘志を燃やした左腕。抜かりなく準備を整えてキャンプに臨む。