広島・新井監督 競争あおる チーム力強化へ1、2軍「頻繁に入れ替え」出て来い若鯉
広島は25日、マツダスタジアムでスタッフ会議を行い、1、2軍の春季キャンプ参加メンバーを発表した。新井貴浩監督(46)は1、2軍をフラットに見ていく方針を強調。頻繁にメンバーの入れ替えを実施するとともに、沖縄2次キャンプに移動するタイミングで、主力野手を2軍に残留させることも明言。若手の台頭を期待し、チーム全体の底上げを図る。
昨秋の収穫を、日南と沖縄でさらに伸ばしていく。目指すのは、競争意識をあおりながらのチーム力強化。1、2軍の振り分けはあくまで場所的な意味合いであり、線は引かない。新井監督は「キャンプが始まっても、たくさん入れ替えをしていこうと思っている。ここで決まりではない」と呼びかけた。
2軍は由宇球場でキャンプインするが、2月6日からは1軍キャンプ地の天福球場にほど近い東光寺球場に場所を移す。「頻繁に入れ替えがあると思う。いろんな選手にチャンスを与えて経験を積ませながらやっていくとスタッフには伝えた」と明かした。
昨春キャンプでは1軍の紅白戦に韮沢を招集し、アピールに成功。そのまま沖縄2次キャンプ行きの切符をつかみ、初の開幕1軍入りを決めた。今季は、より多くの若鯉を抜てきする可能性も見込まれる。「2軍から若い選手を呼んで、枠にこだわらず、ぐるぐる回していこうかなと。その中で誰が出てくるんだ、出て来いよ!という感じ」とサバイバルの青写真を描いた。
その一環として施す方針が、主力野手への調整について。昨春、沖縄2次キャンプに帯同した会沢、秋山、野間、上本は日南に残留。チーム最年長の松山も昨年に続き、自らのペースで開幕に照準を定めていく。
「5人は日南に残って、自分でしっかりと調整してもらう。その分、若い選手を(沖縄に)連れて行って競争させようかなと思っているので」と指揮官。レギュラークラスが不在の期間に繰り広げられる、激しいアピール合戦に期待を寄せた。
昨年同様、キャンプ期間は実戦を重視。「もちろん練習も大切だけど、実戦の場でどういう反応をするか。オフ期間に各自が取り組んできたことがあるし、それは実戦じゃないと見られないので。実戦機会は昨年通り、多めに入れていきたい」と見通しを語った。
この日はマツダスタジアムの正面グッズショップに飾られている自身の巨大写真に、サインを入れた。「意気込み、ありまくりですよ。おそらく私たちのチームに対する(周囲の)評価は厳しいものになると思う。それを考えると今から鼻息を荒くしています。『よし見とけよ、やっちゃるけえの』と。そういう気持ちです」と新井監督。巻き返しに向けた闘志は、早くも燃え始めている。