広島新助っ人シャイナー「夢は叶う」 一時は野球辞め消防士志した苦労人 ジャパニーズドリーム掴む

 広島での活躍を誓う(左から)シャイナーとレイノルズ(撮影・市尻達拡)
 入団会見で意気込みを語るシャイナー
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 広島のジェイク・シャイナー内野手(28)=前マリナーズ傘下3A=とマット・レイノルズ内野手(33)=前レッズ傘下3A=が30日、マツダスタジアムで入団会見を行った。マイナー通算102本塁打を誇るシャイナーは、ジャパニーズドリームをつかみ、子供たちに夢を与えると宣言。自慢の長打力と勝負強さでチームの勝利に貢献することを誓った。

 黒のスーツにカープカラーの赤いネクタイを締め、会見場に足を踏み入れた。シャイナーは背番号95のユニホームに袖を通し「非常にワクワクしている。これからの野球人生でまた素晴らしいものを作り上げていきたい」と鼻息を荒くした。

 マイナー通算102本塁打を誇る長打力が持ち味の大砲は昨季、3Aで30本塁打、105打点の好成績を残した。本職は三塁だが、一塁に加え外野を守った経験もある。自身の特徴について問われると「走者が得点圏にいるときに打点を挙げるのが得意」と宣言。勝負強さにも自信を持っている。

 ジャパニーズドリームをつかむため、日本野球に順応する準備は整っている。前所属のマリナーズ傘下で“改善”という日本語に出合った。「人生において重要な言葉。何に対しても改善していこうという気持ちで取り組んで、日本でのキャリアを長く過ごしたい」。新天地で活躍するためにはこれまでのスタイルにも固執しない考えだ。

 また同チームの会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏(50)と交流した経験も明かした。マイナー時代に限られた時間であったが守備のアドバイスを受けたといい、「本当に素晴らしい人格者。良い会話ができました」と振り返った。

 チームになじんでいくため日本語も勉強中だ。29日の夜に食べた「ヤキニク」という単語は思い出せず苦笑いを浮かべたが「カープハサイコウデス」と笑顔でガッツポーズ。愛されキャラの一面ものぞかせた。

 そんなナイスガイは苦労人でもある。高校卒業時にはプロからのスカウトはなく、地方の短大へ進学。一時は野球を辞め消防士を志したこともあった。そこからはい上がり、つかんだ日本への切符。「小さい子供たちに一生懸命やっていれば夢は叶(かな)うと伝えたい」。諦めない姿勢は日本でも変わることはない。

 チームは昨季、リーグ5位の493得点と得点力不足に悩まされた。その中、チームトップの打率と打点を残した西川がFAで移籍。打線の救世主として期待される。「チームメートと一緒になって勝ちに貢献していく。ベストなキャリアを積めるように」。ニックネームの「シャイン」の名の通り、新天地でも“輝いて”みせる。

 ◆ジェイク・シャイナー(Jake Scheiner)1995年8月13日生まれ、28歳。米国出身。185センチ、90キロ。右投げ右打ち。内野手。ヒューストン大を経て2017年MLBドラフトでフィリーズから指名され入団。19年にマリナーズへ移籍。メジャー出場なし。今季年俸は1億2000万円プラス出来高(金額は推定)。

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