広島・新井監督 2年目のジンクス「知ったこっちゃ、ありません」 2年目指揮「最高の1年にしたい」キャンプ地入り

 広島・新井貴浩監督(47)が31日、キャンプ地の宮崎県日南市に入った。就任2年目の今季に向け、球界などで定着する“2年目のジンクス”といった通説を度外視。30日に47歳の誕生日を迎え「最高の1年にしたい」と誓いを新たにした。昨季2位からの逆襲へ、見据えるのは頂点のみ。若手主体の1軍メンバーの主体性を頼もしく感じ取り、競争激化に大きな期待を寄せた。

 球春到来が目前に迫り、自然と気持ちが高ぶった。湧き上がるのは、いつもと変わらぬ熱い心意気。全体ミーティングを終えた新井監督は「心境に関しては(就任1年目の昨年と)あまり変わらない。『よっしゃ、もう一丁やったるで!』みたいな感じ」と声を弾ませた。

 1年前の1月31日には改めて、チーム一丸を強調。どんな時もポジティブな言葉で背中を押し、タクトを振ってきた。その結果、チームは5年ぶりにAクラス入り。2位に躍進した。その上向いた曲線をさらに伸ばすのが今季のミッションだ。

 球界ではルーキーや、ブレークした選手が翌年に成績を落として苦戦する傾向を“2年目のジンクス”と呼んできた。その通説に対し指揮官は「知ったこっちゃ、ありません」と笑い飛ばした。2位から落ちることなく上がれば、優勝しかない。30日に47歳の誕生日を迎え「最高の1年にしたい。みんなで喜びたいし、ファンを喜ばせたい」と、歓喜のフィナーレを秋口に迎える青写真を描く。真っすぐな熱意を貫き、球界に定着する一般論を跳ね返す。

 頂点の座を目指す上で重要なキャンプでは、し烈なサバイバルを望む。先発ローテ争いに目を移すと、順当なら九里、床田、森下が有力だ。実績十分の大瀬良は手術明けで、コンディション面が最優先。現状では残る3枠を黒原、森、斉藤、遠藤、玉村ら若手で競う構図に「選手全員に可能性はあるよ、と言っている。どんどん競争してくれと言っているので、楽しみに」とハイレベルなアピール合戦を期待した。

 昨秋キャンプでは黒原と森が、ともに130球以上をブルペンで投げ込む日があった。「みんな球数は自然と増えていたよね。(昨年から)投手コーチと黒田さんが投げ込みの大切さを話してくれた。そういう雰囲気になっていくのかな、という感じ」とうなずく。

 野手では西川の移籍で空いた外野の1枠を巡り、田村、中村貴、中村健、久保がしのぎを削る。「こちらから言わなくても、みんなやる気になっているでしょ」と、個々の自覚に頼もしげな表情を見せた。全体ミーティングでは「1年間長いので、いい時も悪い時もある。いろんな部分はあるけど、お互い助け合って、刺激し合ってがんばっていこう」と呼びかけた新井監督。あふれる闘志とともに、2年目の幕開けを迎える。

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