「広島２軍春季キャンプ」（７日、日南）

　広島ドラフト１位の常広羽也斗投手（２２）＝青学大＝が７日、２軍キャンプ視察に訪れた新井監督の前で初めてブルペン入りした。直球を軸にフォークとカーブを織り交ぜて３７球。最速は１５０キロを計測した。状態の良さを確認した指揮官は早期の１軍合流を示唆。即戦力ドラ１右腕が順調な調整ぶりをアピールした。

　ゆったりとしたフォームからは想像できない力強いボールが捕手のミットに突き刺さった。「緊張するのは最初から分かっていたので、自分のできることをしっかりとやろうという気持ちでした」。常広チェックに訪れた首脳陣をうならせる３７球となった。

　今キャンプ２度目のブルペン入りとなったドラ１右腕。直球を軸にフォーク、カーブを織り交ぜながら腕を振った。力感は「７、８割ぐらい」としながらも直球の最速は１５０キロを計測。しなやかな腕の振りから糸を引くような直球を投じた。

　１１球目からは左膝のけがで２軍調整中の末包が打席へ。４番候補の大砲は「力感なく良い球を投げていた」と賛辞を贈った。直球だけでなく変化球にも言及。「右打者から見てフォークは嫌だなという印象を受けた」と評価した。

　投球を見守った新井監督も「良いボールを投げている」と満足げな表情。常広の特徴にリリース時の強さを挙げ「最後の指先の伝え方が素晴らしい」と絶賛した。状態の仕上がりに合格点を与え「コーチ、ヘッド、トレーナーと話して決めていきたい」と早期の１軍合流も示唆した。

　学業の影響で２軍キャンプスタートとなったが、順調に段階を踏んで状態を上げている。「１軍でやりたいという気持ちを持ってやっています」。黄金ルーキーが開幕ローテ入りへ一歩前進した。