カープ中村貴浩 龍馬に代わる外野手を猛アピール 左右投手から複数安打「まだ(先は)長いので」

 シート打撃で右前へ運んだ中村貴(撮影・市尻達拡)
シート打撃を見つめる(左から)新井監督、黒田球団アドバイザー、藤井ヘッド(撮影・市尻達拡)
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 「広島春季キャンプ」(8日、日南)

 俺もいる!!広島の中村貴浩外野手(23)が8日、外野の定位置奪取へアピールに成功した。シート打撃で3打数2安打とし、この日唯一の複数安打をマーク。前日には侍ジャパンの井端監督が視察に訪れ、ともにレギュラーを争う田村を絶賛した。話題で先行しているライバルに負けじと、バットで存在感を示した。

 しぶとくタイミングを合わせていずれも右前に運んだ。中村貴が塹江、松本から安打をマーク。左右の投手から快音を響かせ、「打てて良かったですけど、まだ(先は)長いので。これからも結果を残せるようにやるだけですね」と落ち着いた表情で前だけを見据えた。

 左腕・塹江に対しては外角に逃げていくスライダーを片手1本でコンタクト。「1球目に甘めのスライダーを見逃したので、それと真っすぐを頭に入れて引っ張った感じ」。次打席では右腕・松本の直球をはじき返した。朝山打撃コーチは「右左関係なしで軸が安定している。崩されてない。自分のポイントに呼び込んで、ひっぱたいているのでいいものが出せている」と評価した。

 今年が大卒2年目で、育成で入団した昨季は支配下に昇格すると、1軍で6安打をマークした。田村、末包らとともにFA移籍した西川龍馬の穴を埋める外野手として期待を受ける。それでも中村貴自身は「レギュラーどうこうっていうよりも、自分のやることをやって、結果が残るようにやっている感じですね」と自然体を貫く構えだ。

 新井監督も「彼の長所はやっぱり打撃。いい対応力を見せてくれたと思います」と目尻を下げた。休養日を挟み、10日からは紅白戦も予定されている第3クールに入る。成長著しい若武者はさらなるアピールへ、バットを研いでいる。

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