エグい!広島ドラ2・高 クロスファイアに打者が腰引いた 「死ぬほど投げてきた」開幕1軍アピール成功

 ライブBPに初登板した高は力強く腕を振る(撮影・市尻達拡)
 ライブBP初登板を終え(左から)永川投手コーチ、石原に笑顔を見せる高(撮影・市尻達拡)
 ライブBPに初登板した高は力強く腕を振る(撮影・市尻達拡)
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 「広島春季キャンプ」(8日、日南)

 広島のドラフト2位・高太一投手(22)=大商大=が8日、今キャンプ初めてフリー打撃に登板し、安打性の打球を許さなかった。打者5人に対して25球を投じ、持ち味である内角への強気の投球を披露。新井監督も合格点を与え、さらなる成長に期待を寄せた。試合で輝く“実戦派”であることをアピールした即戦力左腕が、開幕1軍を狙う。

 真新しいユニホームを身にまとい、大きく深呼吸をしてから打者へ鋭い視線を向けた。高はプロで初めて打者に対した投球を「緊張感もありましたし、ピリピリしていました。ボール、ボールとなって場を壊すわけにはいかないな、と思って気を引き締めて投げました」と振り返った。

 緊張した面持ちと裏腹に、投球内容は申し分なかった。打者5人に25球を投じ、安打性の打球はなし。3月に行われる侍ジャパンの強化試合でメンバー入りが内定している田村や1軍で2桁本塁打を放った経験のある林らを相手に立ち向かった。「自分の持っているものを出して勝負しようと思っていた」と、最速143キロを計測した直球を中心にスライダー、カーブ、フォーク、チェンジアップを投げ分け、凡打の山を築いた。

 目を引いたのは右打者の内角へのクロスファイアだ。久保に投じた2球目の直球では腰を引かせてストライクを取った。「内角へのコントロールとキレを見せようと思っていた」とアピールに成功。味方の内角へ投じることに恐怖感はないのかと問われると、「死ぬほど投げてきたので大丈夫だと思ってました。当てることはないなと。内角の制球力には自信があります」とけろり。積み重ねてきた努力が高の強みにつながっている。

 1月の合同自主トレ中には同3位・滝田がブルペンで快速球を連発する姿を見て「やばいっすね…」と自信を失いかけていた。初の打者相手の投球で実戦派であることを証明。「こういうところでレベルを上げてアピールしたい」と自身の武器に磨きをかけていく。

 ルーキー左腕が見せた強気の投球に新井監督も目を細めた。「いいものを見せてくれた。どんどん内角を突いていくのが彼のスタイルだと思うので長所を伸ばしていってほしい」と合格点を与え、さらなる成長に期待を寄せた。

 初のキャンプはけがなく第2クールを終えた。「第1クールは緊張して右も左も分からない状態でしたが、少しずつ慣れてきた。ここからは1軍に食らいつくためのアピールをしていきたいです」と気を引き締め直した高。高まる期待を背にし、開幕1軍への切符をつかみにかかる。

 ◇高 太一(たか・たいち)2001年7月26日生まれ、22歳。愛媛県新居浜市出身。180センチ、80キロ。左投げ左打ち。投手。今治中央ボーイズから広陵、大商大に進学。3年春センバツ出場。昨年6月の全日本大学野球選手権でベスト8。リーグ通算29試合、12勝0敗、防御率1・77。MAX151キロ。持ち球はカーブ、スライダー、チェンジアップ、フォーク。

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