広島・ハッチ 日本に“マッチ”開幕ローテ前進の来日初登板「これからどんどん学んでいきたい」

 巨人戦に先発し2回3安打2失点だったハッチ(撮影・佐藤厚)
 2回、松原の三塁へのタイムリー内野安打にハッチは腰を下ろす(撮影・市尻達拡)
 2回、オコエを投ゴロに打ち取ったハッチ(撮影・市尻達拡)
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 「オープン戦、広島1-10巨人」(24日、コザしんきんスタジアム)

 広島の新外国人のトーマス・ハッチ投手(29)が来日初の対外試合登板に臨み、今後への収穫を得た。先発して2回3安打2失点(自責点は0)。開幕ローテーション入りが有力視される右腕は、走者を背負った状況でのセットポジションの投球を改良中。学びの姿勢を強調し、日本球界にマッチしていく。

 失点を喫してもマウンド上のハッチの表情は冷静だった。先に見据えるものがあるから結果をさほど気にするそぶりはない。来日初登板は「結果としては自分の望んでいた結果にはならなかった」と振り返ったが、「調子自体は良かった。これからどんどん(日本の)バッターを学んでいきたい」と笑顔。開幕ローテ入りへ一歩踏み出した。

 初回は安定した立ち上がり。先頭の松原を内角直球で見逃し三振に斬ると、1死一塁では門脇を外角チェンジアップで、またしても見逃し三振に仕留めた。最速は151キロを計測。最後は岡本和をツーシームで三ゴロに仕留めて無失点で滑り出し、「初回は真っすぐも変化球もまぜながら、いい投球ができた」とうなずいた。

 二回は1死から吉川のライナー性の打球を二塁手・菊池が捕球できず(記録は失策)、次打者・佐々木に中越えの適時二塁打を食らった。2回2失点。「2イニング目は疲れが出始めた」とスタミナに課題を残しながらも、「次のステップとしては、体力面でも対バッターを打ち取ることにフォーカスしていきたい」と前を向く。

 日本でのプレーにあたり、クイック投法の習得に励む。球団との契約締結後に「日本の走者は走ってくることが多い」という情報を入手。米国でも日本野球にアジャストすべく、練習を重ねて来日した。初回はオコエに二盗を許しており、クイックはまだ発展途上ではあるものの、「別に投げづらさはなかった。これからイニングを稼いでいく中で、ランナーを背負ったクイックも対応できるんじゃないかと思う」と自信をのぞかせた。

 現状の開幕ローテは九里、森下、床田が確実。右肘手術からの復帰を目指す大瀬良も控えており、ハッチも期待を背負う1人だ。新井監督は新助っ投に「初めての対外試合で、マウンドに上がれたというのが収穫じゃないですか。ボール自体は強いボールを投げていた」と評価した。

 指揮官からの言葉に「期待をしてもらっているのはうれしいこと。自分の投手経験では先発が長い。先発の方が自分のパフォーマンスがしっかり出せるんじゃないかと自分では思っている」とハッチ。日本野球にマッチして、開幕からのフル回転を目指す。

 ◇トーマス・ハッチ(Thomas Hatch)1994年9月29日生まれ。29歳。米国出身。右投げ右打ち。投手。185センチ、88キロ。16年ドラフト3巡目でカブス入団。19年途中にブルージェイズに移籍し20年にメジャーデビュー。23年8月にブルージェイズから戦力外扱いとなりパイレーツへ。今季から広島でプレー。メジャー通算39試合で4勝4敗、防御率4・96。最速157キロの本格派右腕。

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