「オープン戦、日本ハム３－２広島」（２５日、タピックスタジアム名護）

　広島・新井貴浩監督（４７）が高卒３年目の高木翔斗捕手（２０）を称賛した。「８番・捕手」でフル出場した若鯉は２安打に加え、盗塁刺も記録。「いやぁ良かったね、高木。本人は試合前、相当、顔が緊張していたけどね」と頼もしそうに成長を感じ取った。

　五回１死一塁では山本拓から先制点の口火となる右前打を放つと、九回２死では石川直から左翼フェンス直撃の二塁打。いずれも１４６キロの直球を捉えた。

　守備では七回１死一塁で一走・上川畑がスタートを切ると、素早く正確な送球で二塁タッチアウト。「キャンプ中、ずっと石原コーチに厳しく指導していただいた」と高木。県岐阜商の大先輩にあたる石原バッテリーコーチと連日、捕球姿勢から送球動作に入る練習を反復し「形として刺せて良かったけど、まだまだです」と振り返った。

　最後までマスクをかぶった姿に指揮官は「打って良し、止めて良し、刺して良し。リードも投手を引っ張っていたし、高卒３年目だけどベテランのような雰囲気があった（笑）。素晴らしかった」と拍手を送った。

　チームは１点リードの九回に２点を奪われ、逆転サヨナラ負け。オープン戦ながら緊迫した試合を経験した高木は「ああいうところでしっかり勝ち切れる捕手にならないと。宿舎でしっかり反省して、次に生かしたい」と向上心を燃やした。