広島・小園 今季こそ「阪神に勝たないと優勝はない」 強さ認め「攻めていくだけ。負けるつもりは全くない」
広島・小園海斗内野手(23)が28日、デイリースポーツのインタビューに応じた。チームは昨季、2位となり5年ぶりにAクラスに返り咲くも、首位・阪神には11・5ゲーム差をつけられた。日本一にも輝いた強敵の強さを分析しつつ、今季の目標を「打倒・阪神」に設定。入団以降、経験したことのない優勝を主力としてつかみ取る意気込みを語った。
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-キャンプを振り返って。
「沖縄に入ってからはとても温かくて体も良く動いていた。順調です」
-実戦では安打が続いている。打席の中での感覚は。
「とても良い感じだと思いますし、投手に対して良い対応ができているのかなと思います」
-昨季は開幕直後に不振で2軍へ。それを踏まえて調整など変えていることは。
「そんなに変えていることはないです。昨年終盤の良かった時を目指してやっています」
-良かった時というのは。
「昨年終盤の打ち方に固定したいと思っている。そこを目指して取り組んでいるという感じですね。でも、開幕までのこの時期はまだいろいろ試せるので、新たな感覚や打ち方が見つかれば試したい」
-昨季は首位・阪神と11・5ゲーム差の2位。何がこの差を生み出したのか。
「粘り強さや、食らいつく姿勢ですかね。僕らもやろうとはしているんですけど、阪神は一人一人、当たり前のことがしっかりできている。それがチーム内で1人でも多かったら全然違う。チームとして徹底出来ている強さを感じましたし、守ってても一番怖かった。何点リードしていても、どこからでも点数をとってきて、追いついてきそうな感じは常にありました」
-チームとして徹底するというのはプロ野球の世界でも難しいことか。
「難しいです。毎日毎日試合がある中で、日々身体のコンディションも違うし、調整も変わってくる。その中で徹底できていたのが阪神ですね」
-昨季、阪神にはセ・リーグの中で唯一の負け越し。苦手意識は。
「勝てないなというのはありました。10ゲーム以上のゲーム差があるというのは戦力的な部分だけではなく、細かいところでの差が出てしまったのが原因だと思う。チャンスであと1本が出ないというのも阪神との差かなと思います」
-勝っても差が縮まらなかった。
「順位で上に立って、さらにゲーム差がついていれば気持ち的にも優位に立てる。僕たちは後ろからも追われている立場だったので、なかなか厳しい中での戦いだった。メンタルの違いはあったのかなと思います」
-今季初対戦となった18日の練習試合(沖縄)では完敗。強い阪神にどう勝っていくのか。
「僕たちは攻めていくだけです。捨て身と言ったらおかしいですけど。もちろん阪神が強いのは分かっています。かといって負けるつもりは全くない。阪神に勝たないと優勝はない。まずは一人一人高い意識を持って、戦っていくことが大事だと思います」
-全球団に勝ち越しての優勝というのが理想になってくるのか。
「もちろんそうですし、できると思っています。入団してから優勝を経験したことがないので優勝したいですし、その輪に主力として、入れたら一番良いなと思います」
◆小園 海斗(こぞの・かいと)2000年6月7日生まれ、23歳。兵庫県出身。178センチ、91キロ。右投げ左打ち。内野手。報徳学園から18年度ドラフト1位で広島入団。プロ1年目の19年6月20日・ロッテ戦(マツダ)で初出場初先発(1番・遊撃)。通算成績は381試合で打率・272、22本塁打、120打点。成長著しい若鯉。