広島・新井監督 采配で開幕相手DeNA東に「何かやってやろうと思っています」昨季6戦0勝の天敵 開幕4番にも言及

 広島・新井貴浩監督(47)が7日、DeNAの開幕投手が東克樹投手(28)に決まったことを受け、「何かやってやろうと思っています」と仕掛けて攻略する考えを明かした。昨季6試合で0勝4敗、防御率1・84と抑えられた難敵をベンチワークで崩しにかかる。また、開幕4番はオープン戦最終盤まで見極める姿勢で、若手選手を中軸に抜てきする可能性も示唆した。

 敵地で幕を開ける今季の初陣から、早速アグレッシブな攻撃が見られるかもしれない。29日に迫ったDeNAとの開幕戦。この日、相手の開幕投手が東に決まった。マツダスタジアムでの全体練習後、新井監督は報道陣に対応。東攻略への青写真、その輪郭を明かした。「いろいろ隙を突いていきたいなと考えていますよ。何かやったろうと思っています」と采配面でどんどん仕掛けていくプランを匂わせた。

 東とは昨季、6度の対戦で0勝4敗と土を付けられず、防御率1・84と抑え込まれた。「なかなか連打で点を取ることは難しいから。その辺は、いろいろ考えて臨みたい」。難敵であることは覚悟の上。だからこそ、選手起用やベンチワークで1点をもぎ取る構えだ。

 昨年のレギュラーシーズンでは辛酸をなめた一方、成功例もあった。昨年10月14日のCSファーストS初戦。1点を追う八回に先頭・デビッドソンが四球を選ぶと、すかさず代走・羽月を送り込んだ。代打・矢野の犠打で得点圏に走者を進め、続く菊池の初球に羽月が三盗に成功。菊池がスクイズを決めて無安打で同点に追い付いた。

 結果、チームは延長戦の末に勝利。八回にさく裂した積極タクトは、球場全体を揺らした。機動力を最大限に生かしながら、小技を絡めて1点を奪うスタイルも攻略への糸口になりそうだ。「開幕(戦)なのでね。相手も独特の緊張感があると思うし」というのが指揮官の見立て。自軍の先発は九里で投手戦が予想される中、普段と違った空気感も追い風にしていく。

 その開幕戦で打線の中心を担う4番打者の選定については、オープン戦最終盤まで見極める方針を強調。「(開幕まで)あと3週間の間に誰が出てくるか、最後まで分からないから」と話し、若手を中軸に抜てきするプランも「あるかもしれませんね」とうなずいた。

 4番候補にはシャイナー、レイノルズの両外国人に加えて昨季も4番に座った堂林が挙がる。注目株・田村はキャンプ最初の練習試合で4番に入った。新井監督は「全ての選手に全ての可能性がある」と多彩な起用法で戦うスタンスを示した。昨季、最多勝と最高勝率の投手2冠に輝いた左腕との今季初顔合わせ。あらゆる策を模索しながら、節目の勝利を目指す。

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