カープ中村奨成 恩師・中井監督の前で意地打 全力疾走で内野安打「結果求めて」1軍昇格目指す
「ウエスタン、阪神13-1広島」(15日、鳴尾浜球場)
広島・中村奨成外野手(24)が恩師の激励を受け、意地の1安打をマークした。阪神とのウエスタン開幕戦に「4番・左翼」で出場。初回に遊撃への内野安打を放ち、存在感を見せた。試合前には18日開幕のセンバツに備え、付近のグラウンドで練習していた母校・広陵の中井哲之監督(61)と再会。開幕1軍をつかみとり、マツダスタジアムで躍動する姿で恩返ししてみせる。
観戦に訪れていた恩師と後輩の前で、がむしゃらな姿を見せた。しかしここは2軍の舞台。中村奨は「2軍の試合に見に来てもらうのもあれですし、やっぱりマツダにみんなで見に来てもらえるように頑張りたい」と決意を新たにした。
初回に全力疾走で内野安打をもぎとるも、安打はこの1本のみ。しかし打撃の状態は「悪くない」と分析し、「まだまだ結果を求めてやっていきたい」と前を向いた。守備では四回2死一、三塁で井坪の打球を一度グラブに収めるも、フェンスに激突した際に落球。記録は適時打となったが「もちろん捕りたかった。実力不足もあると思うのでもっと練習したい」と表情を引き締めた。
この日、母校・広陵が18日開幕のセンバツに備えて、鳴尾浜臨海公園野球場で練習。中井監督は道路を挟んで位置する鳴尾浜球場で、試合があることを中村奨から知らされていたため「良い機会なので」と迷わず訪問。試合前には会話を交わし「2軍では良いと聞いている。1軍で結果を出すのがプロ野球選手。頑張ってほしい」とエールを送った。
キャンプは2軍スタートも途中から1軍に合流。ただキャンプ打ち上げ後に、再び2軍降格となった。逆転での開幕1軍へ「もちろん諦めていないですし、そこを目指してやっている」。開幕まで残り約2週間。最後まで懸命にアピールを続ける。