広島・田村 3・29開幕スタメン濃厚!母校・愛工大名電先輩のDeNA・東打つ 「自分が勝ちたい」自信を確信に
2年連続で開幕1軍入りをつかんだ広島の田村俊介外野手(20)が27日、スタメンが濃厚の開幕戦での先輩撃ちに闘志を燃やした。相手の開幕投手であるDeNA・東は、母校・愛工大名電の8学年上の存在。シーズン初っぱなから難敵でもある先輩をたたき、3年目を迎える今季の飛躍へ弾みをつける。この日はマツダスタジアムでの全体練習に参加。チームは開幕前、広島で最後の練習を行い、決戦の舞台・横浜へと移動した。
快晴の空模様の下、田村がバットを振り込んだ。打撃練習では左投げのバッティング投手からも力強いスイングで柵越えを放った。開幕に向けて呼吸を整えた新進気鋭の若武者は「オープン戦と変わらずに、しっかりと自分のプレーをしたいなと思う」と先を見据えた。
飛躍を狙うシーズンは、先輩との対決から幕が開けそうだ。3・29開幕戦で相手の先発は東。昨季のセ・リーグ最多勝左腕であり、自身の高校の先輩だ。今季を占う上でも格好の相手といきなりマッチアップすることが想定される中、「自分が勝ちたいなと思う」と鋭いまなざしで言い切った。
東とは昨年12月、高校時代のコーチも交えて名古屋で食事をともにした。プライベートでは気にかけてくれる優しい先輩ではあるが、2人が生きるのは勝負の世界。敵として対峙(たいじ)しようとしている今、東の印象を問われた田村は「すごいピッチャーだなってのは思う」とピシャリ。短い言葉でまとめ、負けん気をのぞかせた。
FAで抜けた西川龍馬の穴を埋める存在として期待される今季は、オープン戦で18試合に出場し、50打数12安打で打率・240。14日・日本ハム戦(エスコン)では2打席連続アーチを記録するなど、3本塁打を放ち、大きなインパクトを残した。
一方で22日からのソフトバンクとの3連戦は、11打数無安打でオープン戦を終えた。「自分の中で良い部分もありましたし、逆に課題だなっていうところも出た」。反省を口にしつつ、持ち味の積極性を開幕から遺憾なく発揮していくことを目指す。
2年連続の開幕1軍は手中に収めた。昨季はそこから1軍デビューを果たし、計8安打。さらに今年3月には侍ジャパンの一員として強化試合も戦い、開幕スタメンも濃厚という立場だ。順調に成長の階段を駆け上がり、3年目のシーズンを迎える。
「去年少しですけど、1軍を経験させてもらったというのが、すごい自分の中では強みになっている。去年以上に落ち着いて(シーズンに)入れると思う」と田村。視界に捉えるものも、昨年の同時期とは違う。3・29の“先輩撃ち”で自信を確信に変え、レギュラーの座を一気につかみ取る。