広島 野間V打「サイコーでした!」価値ある2連勝 田村14打席目で今季初安打「すごい楽になった」

 8回、勝ち越しのタイムリー三塁打を放ち、塁上で力強く拳を突き上げる野間(撮影・市尻達拡)
 8回、野間を笑顔で出迎える新井監督
 8回、右前打を放つ田村
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 「広島2-1ヤクルト」(2日、マツダスタジアム)

 広島の野間峻祥外野手(31)が1-1の八回に決勝の適時三塁打を放ち、本拠地開幕戦でチームを勝利に導いた。同点に追いつかれた直後の八回は開幕から13打席連続無安打だった高卒3年目・田村俊介外野手(20)が口火を切った。若手の一打に奮起した中堅の一振りで、チームは今季初の連勝を飾った。

 夜空に舞い上がった打球を見やりながら、野間は念じていた。「越えてくれ」。その思いは通じ、右翼手の頭を越す決勝の適時三塁打となった。塁上に到達すると、右拳をベンチへと突き上げ、思い切り振りかざして喜びを表現。お立ち台では「サイコーでした!」と声を張り上げた。

 八回2死二塁から清水の内角球に反応。オープン戦を通じて、今季自身初の長打が勝負どころで生まれた。「外野のポジション的に僕だったのでシングル(ヒット)しか考えてないんだなーと思った」と野間。前進守備の外野を越えていく当たりに「僕も長打をまさか打てると思ってなかった」と笑みを浮かべた。

 オープン戦は打率・091で苦戦。長打を求めて打撃フォームを変えた中で、内角球の見え方に「気持ち悪さ」があったという。その対応に時間を割いた3月。「もう忘れてください」と苦笑いを浮かべるほどの経験をしたものの、しっかりと開幕に照準を合わせて、結果を残したところが頼もしい。

 この日は後輩の姿にも奮起した。1-1の同点にされた直後の八回は、先頭の田村が右前打で出塁して好機を演出。期待の若武者は開幕から14打席目にして、今季初安打だった。目の前で不振を打破した田村の姿に、野間も「タムは開幕から苦しんでいたし、そのタムが今シーズン初ヒットで出塁してくれた。何としてもかえしたかった」と気合の入った一打。やっとの思いで快音を奏でた田村も「すごい楽になった。今日は寝られそうです」とホッと一息ついた。

 野間は中堅守備でも躍動。三回1死一、二塁で中前打を捕球すると、本塁へのノーバウンド返球でタッチアウトにして、先制のピンチを防いだ。攻守で申し分のない存在感を示した背番号37に新井監督も「大活躍ですね。よくあの場面で打ってくれた。(守備も)チャージが良かった。さすが野間さんです」と笑顔で褒めたたえた。

 これでチームは開幕戦から連敗を喫した後、2連勝とした。「連勝を伸ばせるように頑張ります」と野間。リードオフマンが見せた価値ある一打で地元開幕戦を白星で飾り、開幕ダッシュへの機運は高まりつつある。

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