広島・九里10年ぶり9失点 新井監督「こういう日もある」 ガックリ1イニング悪夢7失点「しっかり修正したい」
「巨人9-4広島」(12日、東京ドーム)
目を覆いたくなるような光景が、グラウンドに広がった。盛り上がる敵地の雰囲気と対照的に、広島・九里亜蓮投手は肩を落とすしかなかった。悪夢の1イニング7失点。試合後はこみ上げてくる悔しさと無念さを押し殺すように、表情を変えることなく反省を繰り返した。「味方が点を取ってくれたのに、ああいう投球をしてしまったので申し訳ないです」。5回2/3を8安打9失点、敗戦の責任を一身に背負った。
2点リードの六回に事態が暗転した。1死満塁から坂本への押し出し死球で1点差。続く代打・丸を打ち取るも、あと1アウトが奪えない。
満塁からオコエに逆転の2点中前適時打、歯止めはきかず吉川にも適時打を許した。岸田にはこの回2個目の死球。打者一巡となり、再び満塁から萩尾に左翼線への2点適時二塁打を浴びて降板した。2014年6月6日・ソフトバンク戦以来、10年ぶりの9失点は自己ワーストタイ。自責点9は同ワーストだ。「打たれているところは甘いところだと思うので、また映像を見たりしながらしっかり修正したい」と必死に前を向いた。
開幕投手で迎えた今季だが、3戦未勝利。新井監督は「こういう日もあるということで、また次の登板に向けて調整してもらいたい」と背中を押した。その次回登板は、19日・巨人戦となる見込み。「自分の投球をしっかり見直して、しっかり投げられるように」と九里。この日の黒星をバネにして、必ずやり返す。