広島・床田 4度目の正直!村上に投げ勝った 7回1/3無失点 バットでも魅せた!五回に好機拡大の右前打

 8回、降板した広島・床田寛樹は広島・新井貴浩監督から声を掛られる(撮影・山口登)
 1回、阪神 シェルドン・ノイジーを併殺に仕留め、グラブをたたく先発の広島・床田寛樹(撮影・田中太一)
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 「阪神0-2広島」(7日、甲子園球場)

 広島は逃げ切って、首位・阪神を相手に勝利を収めた。先発・床田寛樹投手(29)が7回1/3を無失点、125球の力投。阪神先発・村上とは昨年9月8日から3度投げ合って全て床田に黒星が付いていたが、“4度目の正直”でようやく投げ勝った。バットでも五回に追加点につながる右前打。投打で光った左腕に導かれ、チームは甲子園で3連勝となった。

 ベンチでタオルを手に取り、汗を拭う床田の表情に悔しさがにじんだ。2点リードの八回に1死満塁のピンチを招き、リリーフ陣にバトンタッチ。仲間が相手の反撃を退けてくれたからこそ、白星が舞い込んだ。ただ、七回までの好投は色あせない。敵地で挙げた、意地の1勝。相手先発・村上に投げ勝ち「うれしい」と喜びをかみしめた。

 立ち上がりから落ち着いてピンチの芽を摘んでいった。初回1死一塁ではノイジーを遊ゴロ併殺。二回1死からは佐藤輝、森下を連続で空振り三振に斬った。四回は先頭・中野に安打を許すも、再びノイジーを投ゴロ併殺。沸き上がり始めた甲子園の熱気をため息に変えた。

 挽回に燃えていた。前回登板の4月30日・阪神戦はプロ入り最多の6四死球で敗戦。自滅の投球に「僕のせいで負けた」と反省していた。「前回は四球が多かった。変化球も多かったので配球を変えてみようかなと。坂倉とも話をして、という感じ」と練った対策が奏功した。

 六回1死では近本を148キロ直球で見逃し三振、七回1死二、三塁のピンチでは坂本を直球で詰まらせ二飛。決して変化球だけに偏らず、最速151キロの直球で押し込みながら、本塁を踏ませなかった。甲子園では22年5月10日以来、自身2年ぶりの勝利投手だ。

 昨年9月8日に村上と投げ合って負け投手。今季もここまで2度のマッチアップで自身が連敗。もう、やられたくなかった。「きょう負けたら『二度と勝てないんじゃないか』というくらいの投手なので。何とか勝てたのは良かった」。意地を込めて腕をしならせ、待望の白星をつかんだ。

 バットでも魅せた。1点リードの五回2死一塁では村上の低め変化球を、最後は右手一本で右前へ運んだ。好機拡大で2点目につながっただけに、大きな快音となった。投げる立場からすれば「打撃のいい投手には、投げにくい」という思いがある。今季の打率は・308となったが「森下は4割(・444)打ってるので(笑い)。もう少し打てるようにしたい」と後輩右腕に対抗心を燃やしつつ、次戦も“9人目の野手”としての役目を果たすつもりだ。

 125球の力投を新井監督も「素晴らしい投球だった」と称賛した。「きょうは(八回)途中で終わっちゃったけど、ちゃんと抑え切れるように」と床田。頼れる左腕が5月反攻を支えていく。

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