広島が交流戦快勝発進 床田で今季初首位「(西川との)勝負に負けて試合に勝った」7回1失点ハーラートップ6勝
「広島2-1オリックス」(28日、マツダスタジアム)
広島が4連勝で今季初の首位に立った。本拠地にオリックスを迎えた交流戦初戦。先発・床田寛樹投手(29)が7回1失点の力投でハーラー単独トップの6勝目。初回に末包昇大外野手(28)が決勝点となる先制2点打を放った。勝率差で首位阪神と入れ替わり、貯金も今季最多6となった。バスケットではドラゴンフライズが初の王者に輝き、広島の街が歓喜に沸いた夜となった。
寄せられた期待は裏切らない。1点リードの七回2死二塁。床田は福田を追い込むと、最後は内角ツーシームでバットの空を切らせた。スタンド全体の興奮を呼んだ粘りの投球。「相手もいい投手だったので、何とか2点で守り切れるようにと思って」。7回1失点でリーグトップの6勝目。チームを今季初の首位浮上へ導いた。
序盤三回までは「全然良くなかった」。四回1死一、三塁で頓宮に中犠飛を許すも、同点は阻止した。五、六回も走者を出しながら、本塁を踏ませなかった。「途中からうまくゾーンに投げられるようになった」と試合中の修正も奏功した。
昨季までの同僚・西川との対戦も実現した。二回無死一塁の場面では中飛に仕留めたが、四回1死一塁では147キロ直球を左前へ運ばれた。六回1死一塁ではカーブを中前にはじき返され西川に軍配。「(得意球の)ツーシームを投げたら良かったですね。悔しい…」と昨季までのチームメートに、さらなる向上心をかき立てられた。
だが、チームは勝利。「(西川との対戦は)今日は完敗。勝負に負けて試合に勝った」と、言い得て妙の表現で白星を振り返った。
交流戦初戦の白星発進は17年以来。左腕の投球に新井監督は「粘り強く投げてくれた」と拍手を送り、昨年7月27日以来の首位浮上には「またあしたの一戦をみんなで頑張っていきたい」と一戦必勝の姿勢を強調した。
この日、バスケットボールBリーグの広島ドラゴンフライズがシーズン王者に輝いた。床田は「先にいいところを見せてもらって、僕らもついていけるように」と刺激をもらった。5月は4戦4勝の絶好調左腕。6月もバリバリ躍動する。