広島今季9度目の完封負け 0得点試合が昨季の倍増傾向 新井監督「打っても打てなかっても、いい経験に」

 「ソフトバンク2-0広島」(1日、みずほペイペイドーム)

 広島は今季9度目の完封負けで3連敗を喫した。チームは昨年、48試合消化時点で無得点試合は6度だったが、今季は同12度目と倍増しており、貧打は深刻な状況。3カードぶりの負け越しで、みずほペイペイドームでは2021年から2分けを挟んで6連敗。首位陥落は免れたが、最終戦では鬼門打破で意地を見せたい。

 せめてもの意地も刻めなかった。わずか5安打で本塁が遠い。得点圏に走者を進めた場面は二、六、八回の3度。左翼スタンドに詰めかけた鯉党の期待は高まったが、最後はため息が充満した。

 相手の先発右腕・大津の好投に手を焼いた。新井監督は「ナイスピッチングをされたと思う」と潔く敗戦を受け止めた。140キロ台中盤の直球にチェンジアップ、スライダー、フォークなど多彩な球種をちりばめられ、各打者が的を絞りきれなかった印象だ。指揮官は「縦横(の変化)だけでなく、チェンジアップも緩急が付いていた」と苦戦を強いられた要因を挙げた。

 昨年、チームは48試合消化時点で6度の無得点試合(全て完封負け)を記録していた。だが今季は昨季の倍となる12度目となり、いかに得点力不足に悩まされているかを物語っている。

 ただ、大津に対して手も足も出なかったわけではない。二回1死からは末包が浮いた変化球を捉え、左翼フェンス直撃の二塁打を放った。七回先頭では中前へ運び、自身3戦ぶり、チーム唯一のマルチ安打と気を吐いた。前日31日はモイネロに3三振を喫しており「昨日は少し崩れた感じになった。ズルズルいかず、今日修正できたのは良かった」と2本の快音を収穫と捉えた。

 六回は2死から野間、菊池の連打で二、三塁と攻め立てたが、4番・小園が力のない三ゴロに打ち取られて無得点に終わった。小園は31日の一戦も同点の八回2死満塁で中飛に倒れていた。得点圏で無類の勝負強さを発揮していた先月の勢いが、少し下降気味。本人は「(1打席目でも)振りに行く姿勢は忘れずにいきたい。明日からも交流戦は続く。ひとつずつ(安打を)積み重ねていきたい」と前を向いた。

 スタメンで起用した林、矢野、石原ら若鯉たちは無安打に終わった。それでも新井監督は「打っても打てなかっても、いい経験にしてもらいたい」と、試合での結果と内容を個々の成長に還元していく姿を求めた。

 2位・巨人も敗れたため首位陥落は免れたが、一刻も早い現状打開が求められる。2日の一戦に向け、末包は「明日何とか勝って、勝つための一本を出せれば」と気合を入れた。まずは潮目を変える1点を総力を挙げて奪い取る。

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