広島・ドラ5赤塚 制球難克服へショートアーム習得目指す オリックス・山下を参考 5・29に2軍で実戦デビュー1回0封

 広島のファームで奮闘する若手選手に焦点を当てた企画「跳ねろ!若鯉」。第2回はドラフト5位・赤塚健利投手(22)=中京学院大=を取り上げる。身長195センチ、体重118キロの堂々の体格を誇り、今は制球難克服のためにショートアームに挑戦中。そこにたどり着くまでの苦悩と、現在地を明かした。

 待ちに待った実戦デビューだった。5月29日の由宇球場。JR西日本との練習試合で赤塚がプロ入り後、初実戦に挑んだ。六回にマウンドに上がると、1回を投げて1安打1四球無失点。「詰まらせたりはできたので、そこは良かった」と汗を拭った。

 キャンプでは素材の良さを買われ、1軍スタートを果たすも制球難が露呈し、途中で2軍に合流。「良いところを見せようとしすぎて、自分を見失っていた。逆に悪いところがもっと悪くなってしまった感じ」と振り返る。

 元々は、体格を生かした強い球をゾーン内に投げ込む投球スタイル。しかし「テイクバックの取り方が分からなくなって、球が走らなくなった」とキャンプ後も苦悩の日々は続き、「今までに経験したことないぐらい悪い状態でした」と心は折れかけていた。

 そこで取り組み始めたのがショートアームの習得だ。「大学時代はテイクバックの形を考えたことはなかった。まずはトップの形を定めることで、ドラフト前の評価されていた時の状態まで戻したかった」。3月中旬から3週間ほどブルペンにも入らず、フォーム固めに注力するなど、畝3軍統括コーチと、二人三脚で歩みを進めてきた。

 習得へ努力は惜しまなかった。練習が終わってからも、寮でショートアームの選手を動画で研究。昨季、9勝を挙げブレークしたオリックス・山下は体格や球種などが似ていることから、参考になる部分も多いという。

 フォーム変更に挑戦し始めてから約2カ月半。新人投手の中では最も遅い実戦デビューとなった。「ゾーンに強い球が投げられたのでまずまずかなと。一歩進めたのかなとは思っている。でも、まだ他の選手たちに追いついたとは思っていない。絶対自分は一番下なので。ここから少しずつでもいいので差を縮めていけるようにしたい」。大きな体に無限の可能性を秘めた右腕が、着実に成長の階段を上がっていく。

 ◆赤塚 健利(あかつか・けんと)2001年7月1日生まれ、22歳。静岡県出身。195センチ、118キロ。右投げ右打ち。投手。中京学院大中京、中京学院大を経て23年度ドラフト5位で広島入団。今季は1、2軍公式戦登板なし。1月の新人合同自主トレでは、垂直跳びから下半身のパワーを計測できる装置で、球団最高値7000ワットを記録。

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