カープ大瀬良 交流戦防御率0・00締め 延長劇勝呼ぶ7回0封 「チームが勝つのがやっぱり一番」

 「楽天0-1広島」(14日、楽天モバイルパーク)

 “ノーノー男”の広島・大瀬良大地投手(32)が7回7安打無失点の粘投で、チームの延長戦勝利を呼び込んだ。交流戦では計3試合、23イニングを投げて、球団史上初となる防御率0・00を達成。チームも交流戦5割以上が確定し、セ・リーグでも2位の阪神に3ゲームをつけた。首位を走る新井カープの勢いが増してきた。

 延長十一回、スコアボードに待望の「1」が刻まれると両手を大きく突き上げた。「仕事が終わってもチームが勝つようにみんなで応援していた。チームが勝つのがやっぱり一番なので」。大瀬良が10年ぶりの杜(もり)の都で、7回7安打無失点の粘投。4勝目とはならなかったが、交流戦で首位に立つ楽天打線の前に立ちふさがった。

 初回は自身の失策もあり、2死一、三塁のピンチを招く。それでも「次のアウトを取ることだけを考えた」とさすがの落ち着きぶりで、渡辺佳を二ゴロに打ち取り、無失点で切り抜けた。

 最大のピンチは三回。1死から3連打を浴び、満塁で再び対峙(たいじ)した渡辺佳を一ゴロで2死満塁。打席には浅村を迎えた。カウント2-2からの5球目。「あそこはしっかり勝負していきながら、全力投球」と内角低めに構えた会沢のミットに147キロの直球をズドン。渾身(こんしん)の1球で見逃し三振に仕留めた。

 四回以降の4イニングは直球に力強さが出始め、わずか2安打に封じ、流れを渡さなかった。相手先発・早川との投げ合いで一歩も引かない力投。「(早川が)延長十回まで投げて、同じ投手としてしびれた」と汗を拭った。

 前回7日・ロッテ戦(マツダ)のノーヒットノーランに続き、この日も歴史に名を刻んだ。交流戦は3試合に登板し、計23イニングを投げ自責点0(失点1)。交流戦の防御率0・00は、規定投球回到達者では球団初の投手となった。「0を積み重ねた結果だと思うので良かった。継続できるように」と先を見据えた。

 新井監督も「試合前からロースコアになると思っていた。そこを大地が期待通りのピッチングをしてくれた」と右腕の働きを絶賛。「頼もしいですよね」と最敬礼だ。

 自責点を記録したのは5月24日・DeNA戦(横浜)が最後で現在29回1/3連続で自責点0。シーズン防御率は0・96まで良化し、12球団の規定投球回到達者で唯一となる0点台と異次元の域に達した。「出来すぎかなという部分もある。いつかは打たれる時もあるでしょうし、その時にこれまで取り組んできたことがぶれないようにやっていきたい」と大瀬良。“鯉のエース”が首位に立つチームの先頭に立ち続けている。

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