広島・野間が天敵撃ち スタメン復帰でマルチ 14イニング無得点の中日・高橋宏を次こそ攻略じゃ

 7回、松山の遊ゴロで本塁へ滑り込むものの、タッチアウトになった野間(撮影・市尻達拡)
 7回、野間は中前打を放つ(撮影・市尻達拡)
 4回、野間は右前打を放つ(撮影・市尻達拡)
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 「中日1-0広島」(21日、バンテリンドーム)

 広島はリーグ戦再開初戦で打線が振るわず、両リーグワーストとなる今季12度目の完封負けを喫した。敗戦の中で気を吐いたのは、野間峻祥外野手(31)。体の張りで4戦続けてベンチ外だったが、5戦ぶりのスタメンでマルチ安打と存在感を示した。2位・阪神が勝ち、1・5ゲーム差となったが慌てる必要はない。打線のつなぎ役を担う頼もしき男が次戦以降も、勝利につながる一打を刻む。

 バットを短く持って、懸命に食らい付く。響かせた2本の快音は再出発の合図になる。スタメン復帰した野間が2安打。チームが敗れた一方、敵地で気を吐いた。

 初回2死では二ゴロに倒れたが、四回先頭では右前打。追い込まれながら低めのフォークをヒットゾーンへ運んだ。「打つべき球ではなかったですけど、前で捉えにいって良かったと思います」と淡々と振り返った。

 続く七回も先頭で打席が巡り、今度はカウント2-1から中前へはじき返した。1点を追う終盤だっただけに「何でも塁に出たかった」と反撃の口火を切るべく、闘志を燃やしていた。「少し目線を上げていった結果、甘めのフォークを捉えられたのかなという感じです」。好投手・高橋宏からのマルチ安打はプラス材料になる。

 体の張りで13日・西武戦から4試合続けてベンチ入りを外れた。コンディション面に問題はなく、交流戦終了後のブレーク期間を経てグラウンドに戻ってきた。19日の全体練習後には「迷惑をかけたのでしっかり結果で返せるように」と挽回の思いを増幅させていた背番号37。その言葉通り、復帰初戦で頼もしさを示した。

 だが、いずれの安打も勝利に結びつかなかった。1点を追う四回は無死一塁で小園が粘った末に見逃し三振に倒れ、スタートを切っていた野間が盗塁死。七回も1死二、三塁という一打逆転の好機で代打・松山が遊ゴロに倒れた。続く菊池も空振り三振。相手右腕には7回無失点に封じられ、今季2試合で計14イニング無得点となってしまった。

 高橋宏は規定投球回には到達していないものの、防御率は0・49。新井監督は「攻撃陣もいいところまでいくんだけど、そこはやっぱりね。さすが防御率0点台の投手」とサバサバとした表情で振り返った。両リーグワーストとなる今季12度目の完封負けで無得点試合は15度目。それでも指揮官は「いいところまで(攻撃の)形をつくれているとは思う。また明日につなげていきたい」と前を向いた。

 明日こそ、の思いは野間も同じ。「チームが勝てる一打だったり、つないで、チャンスを広げていく(役割も)。チームに一つでも貢献できるように」。ダイヤモンドを駆け回りながら、必死に打線を引っ張っていく。

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