広島・大瀬良“無双”29イニング0封 両リーグ唯一の防御率0点台 第2子長女に贈る白星

 ヒーローインタビュー後にファンに手を振る大瀬良(撮影・市尻達拡)
 7回を無失点に抑えた大瀬良(撮影・市尻達拡)
 7回無失点の好投で4勝目を手にした大瀬良はスコアボードの前でガッツポーズする(撮影・市尻達拡)
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 「中日1-3広島」(22日、バンテリンドーム)

 パパやったよ!広島の先発・大瀬良大地投手(33)が第2子が誕生してから初の登板に臨み、7回3安打無失点で4勝目をつかんだ。5月31日・ソフトバンク戦(みずほペイペイ)の二回から29イニング連続無失点とし、防御率も両リーグトップの0・87まで低下。チームの連敗も2で止め、2位・阪神とは2・5ゲーム差に広がった。

 マウンドを降りるまで大瀬良の冷静かつ、時折見せるにこやかな表情が崩れることはなかった。6月はいまだ無失点で、連続無失点は29イニングまで伸びた。自責点に至っては5月24日・DeNA戦を最後に約1カ月、記録していない。無失点での6月フィニッシュも視界に捉えた中、謙虚な姿勢も崩さなかった。

 「0が続いていることは気にしていないんですけど、状況を見ながら打線の兼ね合いとか、いろんなことを考えながら勝負ができている。良い形が続いているし、逆に(無失点が)続いているから周りが見えるようになったりとか、投げながら勉強できている部分もあると思う」

 安定感はそう簡単には揺らがなかった。2点の援護をもらった直後の四回は1死から高橋周に四球、細川には死球を与えて得点圏に走者を背負うも、中田、ディカーソンを打ち取って無失点。最大のピンチを脱し、「あそこは点を与えてはいけない場面。コーナーを突いたり、低めに粘り強く投げたり、そういう結果、抑えられた」と胸を張った。

 これで防御率も規定投球回到達者では12球団唯一の0点台を維持。ヒーローインタビューでは「信じられない」と漏らしたが、積み上げてきたのは紛れもなく大瀬良自身だ。今季はフォーク、シュートの割合が増えたことで「(相手が)絞りづらいのは絞りづらいのかなと思う」と好調の要因を自己分析。新井監督は「心技体、充実していると思う。マウンド上でも自信にあふれている、そんな頼もしいピッチングでしたね」と絶賛した。

 17日に33歳の誕生日を迎え、同日に第2子となる長女が誕生。今後は自身のお祝いもそっちのけになってしまうが、「これから先は娘の誕生日になる。それはそれで幸せなことだなと思う」と温和な笑みを浮かべた。

 生後間もない愛娘に白星を届け、「たくさん報道していただいて、ありがたかったですけど、プレッシャーもあった。いいピッチングができて、ちょっとホッとしたところもある」と一息ついた右腕。記念のウイニングボールは広島で待つ家族に手渡す。試合後はチームを離れ、急ぎ足で家路に就く背中からは幸せオーラがあふれ出ていた。

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