広島・坂倉 復活の特大アーチでカープ連勝!! 今季最多タイ貯金8 末包離脱の穴埋める「結果出せるように」

 4回、右越えソロを放つ坂倉(撮影・市尻達拡)
 5回、小川の送りバントを素早く処理し、二塁へ送球する坂倉(撮影・市尻達拡)
 4回、右越えソロを放ち、ナインとタッチを交わす坂倉(撮影・市尻達拡)
3枚

 「広島5-1ヤクルト」(26日、マツダスタジアム)

 主砲の離脱はみんなでカバーじゃ!広島の坂倉将吾捕手(26)が自身80打席ぶりとなる4号ソロを放ち、ついに目を覚ました。守備でも好守を見せるなど、投手陣を好リードし快勝に導いた。これで本拠地のヤクルト戦は4戦4勝。貯金も今季最多タイの8に膨らみ、2位で並ぶ阪神と巨人との差は3・5ゲームに拡大した。末包の離脱を全員で乗り切り、首位を走り続ける。

 復活ののろしとなる美しい放物線が、右翼ポール際に飛び込んだ。打った瞬間の一撃に、高々とバットを掲げゆっくりと走り出す。坂倉が約1カ月ぶりの4号ソロを放った。ベンチで待っていたのは仲間の手荒い祝福。「狙っていたというか、自分のスイングをしようと思って打席に入っていました」と汗を拭った。

 1点リードの四回1死だ。1ストライクから小川の内角高めの139キロ直球を強振した。5月18日・巨人戦(マツダ)以来となる、自身80打席ぶりの一発。「良い感じで振り抜けました」とうなずいた。

 直後の五回は女房役として存在感を示した。九里が先頭の中村に右前打を浴び、無死一塁。続く小川のバントは坂倉の前に転がった。素早い反応を見せ、素手で拾い上げると迷うことなく二塁へ送球。「(遊撃の)矢野が大きい声で呼んでくれたので自信持って投げました」と好判断で併殺を完成させ、試合の流れを渡さなかった。

 試合前までの打率は・201。「数字を気にしてもしょうがない」としながらも、チームが首位に立つ中でなかなか貢献出来ていない現実を受け止め、「今、チームが勝つために自分が何をしたらいいのか考えながら」と必死にもがいている。

 試合前の全体練習前には早出し、打撃コーチとマンツーマンで打撃練習を敢行。6月上旬には山口県岩国市の由宇球場に足を運び、ウエスタン戦に出場してから、ナイターが行われたマツダへ向かう日もあった。「しっかり責任を持って、結果を出せるようにやるだけかなと思う」。口を突いたのは“主力の自覚”だった。

 新井監督も「初めてじゃないですか、これだけ打撃の方で苦労しているというのは」と坂倉の苦しみを理解している。その上で2軍に落とさないのには理由がある。「必ずこの先のことを考えたら、良い経験になっている思う。彼がもう一つ上のレベルの選手になるためには、こういう試練というのは絶対必要だと思う」。もがき苦しんだ先にある光を求め、試行錯誤する大事さを説いた。

 チームトップの本塁打を誇る末包が離脱。得点力不足に悩まされているだけに苦しい状況であることには変わりない。チーム一丸となって前に進むため、坂倉の復活は何よりの好材料となる。

野球スコア速報

関連ニュース

編集者のオススメ記事

広島カープ最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス