広島が優勝するために 転ばぬ先の杖は島内の2軍再調整 安仁屋宗八氏「早めに手を打つべき」
「広島0-3阪神」(2日、マツダスタジアム)
広島は延長10回、3番手・島内颯太郎投手(27)が四球から崩れ、守備乱れもあって競り負けた。デイリースポーツ評論家の安仁屋宗八氏は“中継ぎエース”の不調を重視。「先々のことを考えて今のうちに手を打っておいたほうがいい」と語り、島内の2軍再調整を提案した。
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最近の島内は1死後の四球から崩れて失点するケースが目立つ。直球が高めに外れ、フォークが抜けるパターン。いいときと悪いときがはっきりしているが、これで登板した日は3試合連続失点ですよ。
自信をなくしているのかな。どうもこわごわ投げているように見える。一度、登録を抹消して2軍で再調整させるべきではないか。
広島は得点力に乏しく投手力に頼ってここまで戦ってきた。完封負けが多いチームだが、強力な投手陣のお陰で、もう首位を1カ月近く守り続けている。
その頼れる投手陣の大事な勝ちパターンの一角を担っている島内だけに、今のうちに手を打っておいたほうがいいように思うね。
優勝争いを勝ち抜くために先々のことを考えれば、投手陣に疲れがたまるこの梅雨時から本格的な夏場を迎える前に、問題が起きれば早めに立て直すことが重要だ。
もともと細かいコントロールで勝負する投手ではなく、速球とよく落ちるフォークを武器に勢いで抑えるタイプ。今でも150数キロ出ていて悪いところはなさそうなのに、マウンドに上がると不安を感じさせる。そういう雰囲気が出ているところに問題があるように思う。
彼は気まじめな性格だけに、まずは自信を取り戻すことが先決かもしれないね。
先発した森下は8回を無失点。内容的にはヤクルト戦で完封したときほどのキレはなくボールがやや浮いていたが、会沢が緩急を使う巧みなリードでうまくカバーしていた。
(九回は栗林が3者三振に抑えて10回に突入したが、島内をリリーフした河野も打ち込まれて3失点。その裏の攻撃もゲラを満塁まで攻めたが、代打・松山の二ゴロ併殺打で万事休す)
矢野の好守もあり、守り合いという広島の展開に持ち込んだのはよかったが、いかんせん打てなさすぎたね。好投手の才木が相手とはいえ、攻撃陣にもう少し工夫が欲しかった。
カープはずっと貧打に苦しんでいる。もう当たり前のような光景になってしまったが、これでは投手陣への負担が増すばかり。そこが心配だね。