広島・森下 マツダ36イニング連続無失点 圧巻!3者連続3球三振 8回125球、才木と「良い投げ合いが出来た」

 七回を無失点で終え、ナインとタッチをする森下(撮影・市尻達拡)
 先発し力投する森下(撮影・市尻達拡)
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 「広島0-3阪神」(2日、マツダスタジアム)

 広島・森下暢仁投手(26)が8回4安打無失点、今季最多9三振を奪う力投を見せた。五回にはNPB史上20人目の3者連続3球三振を達成。自身の阪神戦の連敗は止められなかったが、本拠地では36イニング連続無失点と無双状態が続く。チームは7月初戦に敗れ、2位・DeNAとは2ゲーム差。混セを制するため粘り強く戦っていく。

 最後の力を振り絞り、腕を振った。大歓声を浴びながら、クールな表情を崩すことなく、マウンドを降りる。雨上がりで暑さと湿度の高さが邪魔をする中、森下が今季最多の125球を堂々と投げ抜いた。

 「先頭バッターをしっかりアウトに取っていましたし、自分が考えていた投球が出来たと思います」

 七回を終え、球数は106球も「言われた通り、いきました」と八回も続投した。1死一、三塁のピンチを招くも、中野を「しっかり取れた」と狙って内角高めの146キロで空振り三振。森下は右飛に打ち取り、仲間とハイタッチを交わした。

 五回には誇れる記録を打ち立てた。先頭梅野をカットボールで空振り三振に斬ると、小幡も同じ球種で空振り三振。才木は直球3球でバットに空を切らせ、NPB史上20人目の3者連続3球三振、通称“イマキュレートイニング”を達成。「取れたことに関しては良かったと思います」と控えめに喜んだ。

 リーグ単独トップの8勝をマークしている才木との白熱の投げ合い。森下自身も1点勝負になることは想定内だった。「そこは分かっていました。負けないようにというか。勝てたら良かったですけど、お互いに良い投げ合いが出来たので良かった」と“週頭”を任されている者同士、意地のぶつかり合いには負けなかった。

 22年から続く、自身の阪神戦6連敗はストップならず。それでも、この日の8回無失点で、本拠地での無失点イニングは「36」まで伸び“本拠地無双”は継続。虎狩りのチャンスはまた巡ってくるに違いない。

 新井監督は好投の右腕を「120球以上投げて頑張っていたので、なんとか勝ちを付けてあげたいと思っていたんですけどね」とねぎらいつつ、「次、彼が投げるときは勝ちを付けてあげられるように、こちらもやっていきたいと思います」と次戦の援護を誓った。

 防御率1・41はリーグ3位。安定感抜群の投球が光る。「しっかり次につなげられる投球が出来たらと思って投げています」と森下。その言葉通り、次回登板も大きな期待ができる熱投だった。

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