巨人・岡本和真の一撃で広島首位陥落 3番・ヘルナンデス対策がより重要になってくる 岡義朗氏の目

 「広島3-5巨人」(9日、マツダスタジアム)

 広島が敗れ、ついに首位から陥落。入れ替わって巨人が浮上した。岡本の15号3ランを含む4打点に圧倒された広島だが、デイリースポーツ評論家の岡義朗氏は岡本へつなぐ3番打者の存在に注目。「巧打者」と表現するヘルナンデスへの警戒が「今後、より重要になる」という。

 ◇ ◇

 カープは犠牲フライや内野ゴロなど、後ろにつなぎながら何とか1点ずつ重ねていくのが精いっぱいだった。代打で上本が適時打を放ち3点目。先の中日戦より点を取れたが、苦しい状況に変わりはないね。打てないというより点が取れないという感じだ。

 対する巨人は4番の一撃でドカンと点を取る。攻撃力の違いは歴然としているね。

 しかし、負けゲームの印象としては決して悪くないと思う。それは守備を中心に選手個々が、やるべきことはやっているように見えたからだ。

 三塁を守る小園の動きはよかったし、先発で出場した大盛もヒットを記録し、攻守にいい働きをした。四回は岡本の3ランで逆転されたあと、さらに続いた1死満塁のピンチで佐々木の左飛を素早く処理し、小園の好中継もあって大城を本塁で殺した。

 首位から陥落する試合とはなったが、今後に引きずるような悪い内容ではない。油断や手抜きといったスキを見せるプレーがなかったところは逆に好感がもてた。

 ただ負けには必ず原因がある。同点で迎えた八回1死一塁からヘルナンデスに二塁打された場面だ。大盛はもう少し深めの守備位置を選択して、長打を避けるべきではなかったか。

 森下には突然の崩れが見られた。登板数の多い島内の出来はどうか。ほかにもリリーフ投手はいる。そのあたりの結果や課題は今後に生かしてほしいね。

 ところで、岡本へのつなぎで存在感を見せるヘルナンデスだが、彼は打席でのタイミングの取り方がうまい。そしてコンパクトに振る。変化球に空振りしても次は対応してくる。

 八回の左翼への二塁打は3球続いたチェンジアップを仕留めたものだ。最初は空振り、次にファウル。最後はヒット。この対応能力の高さは見事だ。島内の出来以前に、ヘルナンデスの打撃のうまさを褒めるべきかもしれない。

 三回まで順調だった森下の「突然の崩れ」を招いたのもヘルナンデスだと言ってもいい。四回一死一塁では外角のカットボールを軽打して右前にヒットを放った。これで一、三塁。一発のお膳立てをしっかり整えた。この打席も緩急で攻められながら、しっかりと対応している。本当にバッティングがうまいね。

 広島は悪い試合ではないのだから、気持ちを切り替えて前向きに今後の試合に臨めばいい。ただし、このヘルナンデス対策はより以上に必要だと感じる。広島に限らず、他球団の脅威になるだろうね。

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