広島・石原 「最高で~す!」プロ初サヨナラ弾 次男の夏を弾丸応援の新井監督「カープらしい全員野球」1日2勝大満足

 11回、石原はサヨナラ弾を放ち、大歓声の中ダイヤモンドを回る
 サヨナラ弾を放った石原の生還に、喜びを爆発させる新井監督(右端)ら(撮影・市尻達拡)
 サヨナラソロを放った石原
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 「広島1-0ヤクルト」(13日、マツダスタジアム)

 狂喜乱舞じゃー!!広島の石原貴規捕手(26)が0-0の延長十一回に自身初となるサヨナラ弾を放って試合を決めた。今季2度目のサヨナラ勝利に新井貴浩監督(47)も大興奮。投手陣が完封リレーするなど“家族”一丸での白星で、本拠地でのヤクルト戦は今季7戦全勝とし、2位をがっちりとキープした。

 再三の逸機も水に流す雨粒混じりのウオーターシャワーが本塁ではじけた。歓喜の輪の中心にいたのは石原だった。値千金のサヨナラ弾。お立ち台で「最高で~す!」と叫んだヒーローは「振ったら入ったって感じです。いやぁ(打球が)上がってくれて良かったです」と喜びに浸った。

 先制の一打がそのまま劇弾になった。両軍無得点での延長十一回、先頭で迎えた1打席目。「決めてやろうとかは全く思ってなかった」。つなぐ意識で田口のスライダーを振り抜くと打球は左翼フェンスを越えた。自然体での一発。「中堅から右に単打くらいのイメージでいった。それで無駄な力みがなかったのかなと思います」とホームランボールを握り締めながら、余韻をかみ締めた。

 投手陣に報いた。無失点リレーを目の当たりにしながら、打線は六回から延長十回まで5イニング連続得点圏に走者を置くも無得点。「ピッチャーがゼロで頑張ってくれていた。なんとかつないで、この回で後ろが決めてくれればいいかなと思っていた」。捕手として、その奮闘は手に取るように分かる。だからこそバットに思いを乗せた。

 努力も報われた。休日である月曜日はシーズン前から“皆勤”で球場に訪れている。昨季は1軍出場なしに終わり「去年できなかった分、今年はっていう思いが根底にはある」。マシンでの捕球練習や打撃練習で汗を流す。感覚を途絶えさせないために始めた日課で、「行かないと気持ち悪いので続けている感じ」。行動は習慣となり、勝負どころでの一振りに結びついた。

 この劇的勝利に、新井監督はベンチから飛び出し、何度も跳びはねてお祭り騒ぎに。「もう最高ですね」と興奮気味に切り出し、「本当に見事なホームランでしたね」と石原を絶賛した。

 指揮官自身は前日のナイターから一夜明け、朝6時起床で次男・颯真投手が所属する甲南の試合を兵庫県・高砂球場で8時56分から電撃観戦。その後、広島へとんぼ返りし、13時10分にマツダスタジアムに到着すると、駆け足でデーゲームを指揮。甲南も初戦を突破し“親子ゲーム”での1日2勝で「今日もカープらしい全員野球で、素晴らしい日だったと思います」と大満足の結果を手にした。

 これでチームは7月初の連勝となった。石原の劇弾で大団円を迎えた新井カープ。“家族”としての結束はさらに強まったに違いない。

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