広島・小園海斗 「海の日」に3戦連続マルチ!打率・483のハマスタ男 7月苦戦「自分の責任」も「切り替えてやるだけ」

 7回、二塁打を放つ小園(撮影・西岡正)
 7回、森敬の悪送球で生還し、矢野(右)とタッチを交わす小園
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 「DeNA6-1広島」(15日、横浜スタジアム)

 広島は勝てば首位再浮上の一戦で完敗し、3位に転落した。大混戦のセ・リーグで手痛い1敗となった中、小園海斗内野手(24)が「海の日」に3戦連続マルチ安打で気を吐いた。好相性の横浜スタジアムで、さらに打撃の状態を上げいき、停滞ムードが漂うチーム状況を打破してみせる。

 海斗が『海の日』に海辺の横浜で快音を生み出した。打てず打たれて見せ場に乏しい敗戦…。連休最終日のナイターにもかかわらず、スタンドを赤く染めたカープファンからはため息が絶えなかった。ただ、選手たちは懸命に戦っている。4番に座る小園がその気概をバットに込めた。

 6点を追う七回先頭で打席に立つと、浜口のチェンジアップを振り抜いた。「良い入りができた」。打球は一塁線を鋭く抜けていく二塁打。その後、敵失で完封負けを阻止する生還を果たした。

 四回にも無死一塁から外角に逃げていくスライダーをバットの先に当て、投前へのボテボテの内野安打を放っていた。これで今季初となる3戦連続マルチ安打。「あまり捉えきれてないところもありますし、流れを悪くした打席もある」と充実感を漂わせる気配すらないが「ずっと良いことはないと思うけど、アウトのなり方とかもしっかりした中でできればいいかな」と懸命に前を向く。

 マルチ安打への伏線となったのが、初回2死一塁で迎えた1打席目。浜口に5球全て内角に投げ込まれ、空振り三振に倒れた。「予想もしてなかった」。内角に強烈な印象を植え付けられた中、2、3打席目で真ん中から外角の球に反応してHランプをともした。「勉強になったかなと思う」と伸び盛りの24歳はうなずいた。

 横浜スタジアムでは今季29打数14安打で打率・483。名前に『海』が入るだけに海にほど近い横浜は性に合う?「やりやすいとか、やりにくいとかはあまりないし、たまたまかなと思う」。球場との相性は関係ないと言うが、7月の月間打率・313まで上昇。88安打はリーグ3位で前半戦での100安打も見えてきた。

 頼りがいのある4番の姿に新井監督も「一番はタイミングよね。タイミングがしっかり取れているので、自分の間合いでスイングできていると思う」と目を細めた。

 チームは“夏男”の出現むなしく7月は3勝7敗で厳しい状況だ。小園は「ずっと(試合に)出ているので、負けているということは自分の責任」と受け止めながらも、「切り替えてやるだけ」と強調した。次は勝利に直結する一打を-。主軸としての自覚をにじませながら前に進んでいく。

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