広島の左腕、玉村がプロ初完投勝利 ベテラン投手の1軍合流が気付け薬に?安仁屋宗八氏の見解

 9回を投げ抜き、坂倉と握手をする玉村(撮影・市尻達拡)
 2勝目をプロ初完投で飾り、白い歯をこぼす玉村(撮影・市尻達拡)
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 「広島6-3DeNA」(30日、マツダスタジアム)

 広島・玉村昇悟投手(23)が九回、牧に3ランを浴びながらも最後まで投げ抜き、5安打3失点でプロ初完投勝利を飾った。今季2勝目。デイリースポーツ評論家の安仁屋宗八氏は「素晴らしい投球だった」と絶賛する一方、1軍に合流したベテラン野村祐輔の存在が発奮材料になったという。

 ◇ ◇

 玉村が素晴らしい投球を見せた。完封こそ逃したが、最後まで投げきったのだから、今後へ向けた大きな自信になったのではないか。8奪三振は彼にしては多すぎるぐらいだからね。それほどよかった。

 特に目を引いたのはストライク先行で追い込んでいたこと。スピードはないが、キレで勝負するタイプ。スローカーブやスライダー、チェンジアップなど、いろんな球種をうまく使って、右打者も左打者もインサイドを強気に攻めて打ち取っていた。そのためにフライアウトが多かった。

 六回なんかは珍しい3連続三振。ホント、見事だったね。

 このところ打撃の調子がいい坂倉のリードもさえていた。坂倉は先のヤクルト戦が3試合で7安打。この試合も複数安打だから。配球をよく読めているせいか、玉村の長所もしっかりと引き出していたね。

 野村祐輔がようやく1軍の練習に合流してきたが、そういうことも無関係ではないでしょう。ローテーションが確定していない投手だけに“もしもダメだったら代えられるかもしれない”という不安な気持ちは間違いなくあるものだ。実績のある投手が目の前にいるのだから、これは発奮材料になる。

 この試合、9イニングを無四球で投げ終えたことも評価したい。球数が130に差しかかった九回は、完封寸前で牧に3ランを浴びてしまったけどね。これは攻めの姿勢を変えなかったからだとも言える。

 悪いときは四球から崩れて自滅していた玉村だが、年々制球力が上がっているのも成長の証しだろう。DeNA打線相手にまったく怖がらず、これだけの投球ができたのだから、もう彼はどこのチームにも通用すると思うね。

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