広島・野村 今季初登板で5回0封 暑さ吹き飛ばす力投「何とか力になりたい。優勝したいのでね」

 「広島1-0中日」(2日、マツダスタジアム)

 倒れそうで倒れない。打たれても動じない。広島・野村祐輔投手(35)が巡ってきた今季1軍初登板初先発の舞台で勝利を呼び込む好投を見せた。3度も得点圏に走者を背負いながらも5回6安打無失点。鯉投最年長の35歳は「なんとか粘れた。チームも勝ってとりあえずホッとした」と胸をなで下ろした。

 再三のピンチをしのぎきった。0-0の四回は3安打で1死満塁とされるが、投手の小笠原を低めの1点勝負で空振り三振に斬ると、村松を二直に封じて無失点。「ランナーを出しても粘れたので、割と良かったのかなと思う」と持ち味である打たせて取る投球を遺憾なく発揮した。

 一方で勝負どころでは強気の選択も見せた。最後のイニングとなった五回は2死から主砲・細川を打席に迎え、追い込んでからインハイのツーシームで空振り三振。この日の最速は140キロに満たなかったが、剛速球はなくとも、巧みな投球術で打者を押し通した。

 今季はキャンプからファームでの調整に徹した。ようやく巡ってきた1軍の舞台も首位争いを繰り広げる緊迫感のあるマウンドだったが、「大事なときに呼んでもらえてうれしく思うし、何とか力になりたい。優勝したいのでね」と右腕。重圧を背負うこと自体、どこか心地よさ気だった。

 今後は登録を抹消され、1軍に帯同しながら、先発の機会を待つ見込み。リーグ制覇の味を知る男が結果で存在を示し、頂点への重要なピースとなる。

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