広島・栗林 2年ぶり30セーブ到達 危機感を原動力に 二俣も好守で“アシスト”

 9回を締め、新井監督らとタッチを交わす栗林(撮影・市尻達拡)
 9回、二俣は中田の打球をはじくものの、素早いカバーで一走・細川を三塁でタッチアウトとする(撮影・市尻達拡)
 9回を締め、会沢と握手をする栗林(撮影・市尻達拡)
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 「広島4-1中日」(3日、マツダスタジアム)

 接戦の最後を締めくくるのはこの男しかいない。広島・栗林良吏投手(28)が九回を無失点でしのぎ、2年ぶりに30セーブに到達。「ずっと走者を出しながらの苦しい投球が続いてますけど、最後は勝ち切れている」と充実の表情で汗を拭った。

 3点リードの九回に鯉党の大歓声を浴び、マウンドへ。先頭を出し、続く中田には三塁線を破られた。ピンチ拡大かと思われたが、ファウルゾーンを転々とした打球を三塁・二俣が素早く処理し、三塁へ送球。カバーに入った矢野が三塁を狙った一走・細川をタッチアウトにした。「二俣のナイスプレーだった」と好守にも助けられ、勝利の瞬間を迎えた。

 昨年は不調から守護神の座を外れた時期もあり、3年目で初めて30セーブに届かなかった。しかし、今季は開幕から好調。4敗を喫しているものの、防御率は1・10をマークし、リーグトップタイの30セーブを挙げている。

 自身を突き動かしているのは危機感だと明かす。「他のリリーフが良い分、やられたらすぐ替えられるという気持ちがある」。抜群の安定感を誇る救援陣の躍動が栗林をさらに強くしている。

 プロ4年目にして積み上げてきたセーブ数は116。経験値には自信がある。「しっかり経験を生かして、冷静になるところは冷静に。ギアを上げるところは上げていって、しっかり抑えていきたい」。勝負の後半戦も“鯉の守護神”がフル回転でチームを支える。

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