広島・末包 いよいよ1軍復帰 勝負の9連戦前に右の大砲帰還 「残り試合だけで10本以上、打ちたい」
左太もも裏の肉離れで離脱していた広島・末包昇大外野手(28)が、6日・巨人戦(東京ドーム)から1軍に復帰することが5日、分かった。6月26日に出場選手登録を抹消され、7月30日の2軍戦で実戦復帰。6連勝中のチームは6日から巨人、阪神、DeNAとの9連戦に挑む。残り50試合で10本塁打以上をノルマに掲げ、持ち味の長打力で首位固めに貢献することを誓った。
赤ヘル打線に欠けていたピースが、ようやく埋まる。シーズンは残り50試合。右の大砲・末包が1軍に帰ってくる。この日は荷物整理のためマツダスタジアムを訪れ「体の面は問題なく、あとはしっかりと結果を出すだけかなと思います」と表情を引き締めた。今季初の6連勝と波に乗るチームを、さらに勢いづかせていく。
6月22日・中日戦(バンテリン)の左翼守備時に負傷。同26日に出場選手登録を抹消され、同28日に広島市内の病院で検査を受けて肉離れと診断された。その後はリハビリに励み、7月2日に技術練習を再開。同30日のウエスタン・オリックス戦(由宇)で実戦復帰していた。
チームは6日から、まずは1ゲーム差の2位・巨人との首位攻防3連戦に臨み、週末は3位・阪神と3連戦。そして4位・DeNAを本拠地で迎え撃つ。ライバル球団とのゲーム差を広げるためにも重要な9連戦。「大事な週になるのは間違いない。チームとしてはいい流れで来ていると思う。一気に抜け出すじゃないですけど、加速するためにも、自分のいいところを出せれば」とバットで勝利に貢献する構えを示した。
ここまで34試合で打率・285、6本塁打、17打点。本塁打に関しては「残り試合だけで10本以上、打ちたい」と力強く宣言した。巨人戦は今季3試合で打率・444、1本塁打、3打点。自慢の長打力で投手陣を援護しつつ、打線を活気づける役割に期待が高まる。
2軍戦では計5試合に出場。天然芝の由宇球場と人工芝のタマスタ筑後でそれぞれ守備にも就き「問題なくできた。元々、走ってのケガじゃないので走ることに関しての怖さとかはない」と準備は整っている。
実戦復帰後の打撃成績は計11打数1安打だが、新井監督は「とにかく何も不安なく野球ができるかどうかをチェックする作業。こっちはそういうふうに伝えてある」と説明。本人は「タイミングを大事にして振りにいければ大丈夫だと思うので、しっかり対応していきたい」と気合を入れた。
狙うは6年ぶりの覇権奪回。「残り試合、全試合で貢献できるように」と大砲は闘志を燃やす。離脱を経て舞い戻った1軍舞台。勝負の8月戦線で、末包が主役になる。