広島・末包 新井監督の助言で「スッキリした」 25打席連続無安打から抜け出すヒントもらった

 新井監督(左)の前でバットを振る末包(撮影・佐藤厚)
 末包(右)を熱心に指導する新井監督(撮影・佐藤厚)
 練習を終え、引き揚げる末包
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 広島・末包昇大外野手(28)が16日、神宮球場の室内練習場で新井貴浩監督(47)から直接指導を受けた。現在、自己ワーストを更新中の25打席連続無安打。指揮官からはタイミングの取り方について助言をもらい「自分の中でもスッキリした」と復調のきっかけをつかんだ。17日からはヤクルト2連戦。首位キープへ、右の大砲が本来の姿を取り戻す。

 昼下がりの室内練習場で過ごした時間が、トンネルから抜け出す契機になりそうだ。自身の感覚と対話を重ねながらフリー打撃を行った末包に、新井監督の“メス”が入った。たっぷり汗を流し「めちゃくちゃ良かったです。自分の中でもスッキリしたというか。いいアドバイスをいただきました」と不振脱出への光を見いだした。

 1軍再昇格した6日・巨人戦では本塁打を含む2安打。しかし7日から先発出場した6試合で、一度も快音を響かせることができなかった。ここまで25打席連続無安打。「打撃フォームも修正しないと」と試行錯誤する必要性を感じていた。

 だが、新井監督の目は違った。「フォーム的なことを気にし過ぎると、相手に合わせてタイミングを取る作業がおろそかになりがち。自分も経験してきたこと。まずはしっかり、タイミングを取るということを考えた方がいいんじゃないのって(話した)」と、かけた言葉の内容を明かした。

 好調時は「どの球でも振れる状態ができていた」と末包。それがここ最近は「探って探ってボールを全部(体の)中に入れてしまっているような感じだった。振りには行っているが、打てる状態ではないというのが続いていた」と分析した。

 打てる状態になければ投球に対し後手に回る。さらに「ヒットを打たないと、と思ってしまうと全部を当てようという感じになってしまう」と悪循環にも陥っていた。それを踏まえ、この日は打てる状態でボールを長く見られるようにという練習に注力した。

 「ああだ、こうだといろんなことをいっぱいやるより、一つのことにフォーカスすれば全部整ってくるよ、という形」と新井監督。細部にこだわらず、タイミングの取り方という軸の部分に焦点を当てれば良化するという視点から、現状打破へのヒントを伝えた。

 チームは2位・巨人と1ゲーム差。中軸を打つ小園はコンスタントに結果を出しており、坂倉も好調。末包のバットに勢いが戻れば、攻撃陣には厚みが生まれてくる。

 直近の試合では中村奨が存在感を発揮。だからこそ「自分はケガした分、いっぱい(試合に)出たい。外野手の競争も激しいし、そこ(の競争)も勝ってチームの勝ちに貢献できれば」と気合を入れた末包。よみがえった姿を披露して、終盤戦に欠かせぬ存在となる。

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