広島・末包が今季初2発! “新井のメス”効果てきめんで復活へ手応え「振れる準備ができたのかな」

 「ヤクルト6-3広島」(17日、神宮球場)

 “復活途上”を強烈に印象付けた。広島・末包昇大外野手(28)が1試合2本塁打を放って敗戦の中で気を吐いた。四回1死で27打席ぶりの安打となる8号ソロを左越えに放つと、九回先頭では左中間に突き刺した。16日の全体練習では新井監督から直接指導を受け、早々にその成果を発揮。2位・巨人にゲーム差なしに迫られた中、右の大砲が勝利につながる一打を奏でていく。

 久々の感触を両手に残しながら、末包はダイヤモンドを“二周”した。トンネルの出口は、もうすぐそこだ。今季初の1試合2発で低空飛行に別れを告げる予感を漂わせた。

 まずは1点を追う四回1死で高橋の低めスライダーに対応。泳ぎ気味になったが、打球は左翼スタンドギリギリに吸い込まれた。6日・巨人戦以来の8号ソロは27打席ぶりの安打。一時、試合を振り出しに戻したアーチに「最近打てていなかったので先制されていたし、追いつくホームランを打つことができて良かった」と振り返った。

 これだけでは終わらなかった。4点ビハインドの九回先頭では、長谷川の149キロ直球を鋭くスイング。目の覚めるような打球が、ものすごい勢いで左中間スタンドへと着弾した。昨年9月23日・巨人戦以来の1試合2本塁打。「自分的には、最後の打席が一番良かった」と確かな手応えを持ち帰った。

 不振脱却を目指して16日の全体練習では、新井監督から直接指導を受けた。打撃フォームを修正する必要性を感じていたが、指揮官からはタイミングの取り方について助言をもらった。具体的には、打ちにいける状態で長くボールを見ること。それを試合の中で早速、実践し「きのうやった練習での、振れる準備っていうのができたのかなと思います」と語った。

 変化球を泳ぎ気味で捉えた一発に加え、直球に振り負けなかった最後のアーチ。「速い真っすぐに振り負けないことと、変化球を泳いで打つことは今まで自分が成長して、できていたこと。最近はできてなかった」。“新井のメス”の効果は、てきめんに表れている。

 助言を送った新井監督も「いい本塁打だった。1試合2発だったので。いいスイングをしていると思った」と本来の姿を頼もしく感じ取った。

 前回、大瀬良が先発した8日・巨人戦では左翼守備で自身の後逸から3点を奪われていた。この日は四回2死で松本直の打球を、フェンスにぶつかりながら好捕した。「大地さんの時に、何度も同じ失敗を繰り返している。今日は気合を入れて、ミスしないようにと思っていた」と期する思いがあった。

 2位・巨人に肉薄された中、右の大砲の2本塁打はプラス材料。「毎日毎日、勝つために力になれれば」と末包。この打棒を継続させて、勝負どころでチームを救う。

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