広島・坂倉“神宮の鬼”サク裂 口火3ラン&猛打賞 猛爆16安打で6カード連続負け越しなし

 「ヤクルト2-8広島」(18日、神宮球場)

 広島・坂倉将吾捕手(26)が得意の舞台で躍動し、チームの大勝を支えた。初回に先制3ランを放つなど5度目の猛打賞。神宮の打率はセ・リーグの球場別でトップの・407まで上昇し、“神宮の鬼”として打線を引っ張った。チームは6カード連続負け越しなしで首位の座を保ち、20日からは敵地で巨人と首位攻防3連戦。頼れる男がバットで勝利へ導く。

 次第に大きくなる歓声のボリュームは、スタンドインの瞬間に最高潮に達した。まだ明るさの残る敵地に架けた坂倉の放物線が、猛攻の導火線。価値ある先制パンチで歓喜を呼んだ。

 初回2死二、三塁。「チャンスだったので振っていこうと」と石川の初球、外角スライダーを振り抜いた。高く舞い上がった打球は左翼席ギリギリに吸い込まれる、8号3ラン。ベンチ前ではナインから手荒い祝福を受け、満面の笑みで応えた。逆方向への本塁打は今季初。好調だからこそ逆方向にも長打を放てるようにも見えるが「たまたまじゃないですか。外の球を打っただけ」と意に介さなかった。

 経験豊富な相手左腕には「打たされず、強く振ることを意識した」と攻略へのイメージを描き、最高の結果につなげてみせた。12日・DeNA戦以来の本塁打は後半戦20試合目で早くも4本目。前半戦を通じて打率・203、4本塁打だった低空飛行が遠い昔のことのように、夏場の戦いで状態を上げている。

 これだけでは終わらず、五回1死一塁では再び初球を捉えて右翼線に二塁打。先頭で迎えた七回は1ストライクからの2球目を左中間に運んで二塁に達した。それでも決して満足感はない。「まだ、だいぶ(チームに)迷惑をかけている。まだまだ取り返すつもりで頑張りたい」と口元を引き締めた。

 今カードが始まる前の段階で、神宮での打率は・368とセ・リーグの球場別で最も高い数字を残していた。“神宮の鬼”は健在で、この日の3安打で同球場の打率は・407まで上昇した。

 後半戦に限れば4本目の一発で、そのうち3本が初球打ちという点が、坂倉の積極性を物語っている。新井監督は「やっぱり、どんどん振れるということはそれだけ状態がいいことだと思う。振れるということは、しっかりタイミングが取れているということだから」と語り「サクの3ランが打線に火をつけたと思う」とたたえた。

 チームは6カード連続負け越しなしで首位の座をキープ。2位・巨人とのゲーム差を再び1に広げた。20日からは東京ドームで直接対決3連戦が待つ。「どこが(相手)というよりは、まだ一戦一戦勝たないといけない試合が続く。勝てるように」と坂倉。上り調子で敵地に乗り込み、眼下の敵を倒す一打を響かせる。

野球スコア速報

関連ニュース

編集者のオススメ記事

広島カープ最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス