広島・末包5打点!首位攻防第1R完勝「絶対、初戦を取ってやろうと」 今季初先発全員安打!22日にも優勝M点灯だ

 1回、先制2点二塁打を放ちガッツポーズする末包(撮影・金田祐二)
 4回、走者一掃の二塁打を放つ末包
 4回、生還した末包を笑顔で迎える新井監督(中央)
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 「巨人3-8広島」(20日、東京ドーム)

 主砲のバットが止まらんのじゃ!広島・末包昇大外野手(28)が3安打5打点の大爆発で快勝に貢献した。初回に先制の2点適時二塁打を放つと、四回には走者一掃の適時二塁打をマーク。自身2度目の1試合5打点で4番の仕事を完遂した。チームは2位・巨人との差を2ゲームに広げ、堅首。今カードを3連勝すれば優勝マジック「30」が点灯する。

 左翼席に陣取った鯉党をお祭り騒ぎへといざなった。末包は悠々と二塁を陥れると、湧き上がるベンチの歓声に誇らしげな顔で応える。これぞ4番。首位攻防第1ラウンドの主役に躍り出た。

 「絶対、初戦を取ってやろうと思っていた。自分の打撃で勝てて良かった」

 まずは初回1死一、二塁だ。追い込まれながらも、山崎伊の外角スライダーを左手で拾うと、打球は左翼線へ。「自分を信じて振った。ラインに乗ってくれて良かった」と先制の2点適時二塁打で試合開始早々、リードを奪ってみせた。

 主砲のバットは止まらない。三回にも左前打を放つと、2点リードの四回は2死満塁で打席へ。2球目の内に入ったカットボールを逃さなかった。強引に引っ張り込んだ打球は三塁線を破り、3人の走者が生還。22年5月8日・DeNA戦以来、自身最多タイの1試合5打点をマークし、試合を決めた。

 13日・DeNA戦(マツダ)の試合後。選手たちが次々と帰路に就く中、末包の姿はベンチ裏のスイングルームにあった。この日、4打数無安打に終わり24打席連続で安打なし。暗いトンネルの中を抜け出すため、ひたすらに白球を打ち続けた。結局、23時前までバットを振り込んだ背番号52。その表情は鬼気迫るものがあった。

 「レギュラーが確約されているわけではない。結果を残さないと生き残っていけないので」

 チームトップの9本塁打をマークしていても、おごりはない。レベルの高い競争の中にいるという危機感が、末包をさらに成長させる。

 16日の全体練習で新井監督から直接指導を受けた。以後の3戦では、17日の試合で27打席ぶりの安打となる8号ソロを放つなど、13打数8安打、打率・615、2本塁打、7打点と打ちまくっている。指揮官は「何も言うことはありません。見送り方にしても、反応の仕方にしてもすごくいい」と頼れる主砲を絶賛した。

 チームは今季初の先発全員安打で快勝。このカードを全勝で終えれば、優勝マジック「30」がいよいよ点灯する。「1試合1試合が大事になってくる。精いっぱい頑張りたい」。6年ぶりの頂点へ。末包が赤ヘル打線をけん引する。

 ◆優勝マジック22日にも点灯! 広島は21、22日の巨人戦に勝利すれば優勝マジック「30」が点灯。

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