広島・新井監督 痛恨4連敗も「今が底と思えば、どうってことない」 首位・巨人と1差、3位虎と1・5差

 「広島0-3中日」(6日、マツダスタジアム)

 広島が後半戦初の4連敗で、試合のなかった首位・巨人とのゲーム差は1に広がった。今季初の中5日で先発した大瀬良大地投手(33)が初回に自身10年ぶりの2者連続被弾で3失点。今季10戦目にして本拠地初黒星を喫した。打線も今季19度目の完封負けとなったが、新井貴浩監督(47)は「今が底と思えば、どうってことない」と前を向いた。まずは7日の一戦で連敗を止めたい。

 食らった先制パンチが明暗を分けた。まだ明るさの残る本拠地で浴びた2本の本塁打。大瀬良の投球は不用意な攻めでも失投でもなかった。それでも勝利の女神を振り向かせることができず4敗目。「3点入っちゃったんで、入った点が全てかなって感じですかね」と序盤の失点を悔やんだ。

 今季初の中5日。初回は5球で2死を奪い、上々の投球に見えた。しかしカリステを左前打で出塁させると、細川には外角低め143キロの直球を左中間スタンドまで運ばれた。続く宇佐見にも内角低めのカットボールを捉えられ、打球は右翼スタンド中段に着弾した。

 試合前時点で右腕が今季許した被弾は、7月6日・中日戦で板山に浴びた1本のみ。2014年5月8日・ヤクルト戦以来、自身10年ぶりの2者連続被弾で主導権を握られた。「細川くんの(一発)はボール自体も高さもコースも、あまり反省するボールではないのかなと正直思う」と相手主砲に上回られたと振り返るしかなかった。

 宇佐見の一発には「コースは悪くなかったですけど、彼にとっては甘いボールだったかなと。そこは反省して次に生かしていかなきゃいけない」と唇をかみつつ次戦に視線を向けた。二回以降は粘投を見せながら、打順が回った五回に代打を送られて5回8安打3失点で降板。新井監督は「本塁打は2本とも失投じゃない。これはもう相手を褒めるしかない」とエースを責めなかった。

 3点差をはね返したかった打線も、最後まで本塁が遠かった。初回は1死満塁で坂倉が捕邪飛、菊池が二ゴロ。三、四回はいずれも得点圏に走者を置いたが得点を奪えなかった。八回も無死一、二塁の好機で上本が二ゴロ併殺と好機の芽がしぼんだ。その後、2死一、三塁と攻めるも堂林が松山の前に空振り三振。スタンドからは大きなため息が充満した。

 4連敗で首位・巨人とのゲーム差は1に広がり、3位・阪神には1・5差に詰め寄られた。ただ新井監督はサバサバした表情で前を向く。

 「今が底と思えば、どうってことないでしょ。勝負は先にあると思っているから。でも逆に、捉え方によっては今で良かった。あとはもう上がっていくだけだからね。そういうふうに自分は捉えています」。シーズン終盤で迎えた踏ん張りどころ。浮足立つことなく、個々の力を結集させてトンネルから脱出する。

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