広島・常広が救世主!ドラ1ルーキーが鯉連敗止めた!あっぱれプロ初登板初先発で初勝利

 「広島10-2DeNA」(15日、マツダスタジアム)

 救世主の登場じゃ!広島のドラフト1位・常広羽也斗投手(22)が、プロ初登板初先発で初勝利を手にした。最速153キロの直球とフォークを軸に、5回7安打1失点の好投。新人での初登板初勝利は、17年の矢崎拓也以来で、13人目の記録となった。チームはルーキーの活躍で連敗を6で止め、上を目指して戦っていく。

 チームの窮地を救ったのは黄金ルーキーだった。何度も何度も湧き起こった拍手を背に受け、常広が力強く腕を振る。マウンド上と変わらない淡々とした表情でお立ち台に上がると、プロ初勝利をかみしめるように言葉を並べた。

 「ファームでやってきたことが出せた。自分らしく腕が振れたと思います」

 初回から飛ばした。先頭の梶原をフォークで3球三振。佐野の5球目にはこの日の最速153キロを計測した。その後、連打で2死二、三塁のピンチを招くも宮崎を見逃し三振。「ビビったらだめだと思って、とにかく低めで勝負しました」と攻める気持ちを忘れることはなかった。

 三者凡退こそなかったが、失点は三回に宮崎の三ゴロ間に失った1点のみ。「精神的、体力的に思っていたよりも疲れました」と言いながら、要所を締める投球でなんとか五回まで投げきった。

 “大学No.1投手”の肩書を引っ提げ、2球団競合の末、カープに入団。「どんどん投げ込んで調子を上げていくタイプ」と言うように野球一本に集中したいところだったが、学業の影響もあり、思うように調整が進まず「なかなか難しいです…」と首をかしげる時もあった。

 それでも向上心だけは失うことはなかった。小林3軍投手コーチは「彼は常に『大学時代が完成形じゃない。上にいくためにはどうすればいいか』というのは思ってました」と評する。

 進化を追い求めた先で出会ったのは、カットボールだった。7月下旬に同コーチが「常広の球速帯で活躍するためにはどうすればいいかと、アナリストに分析してもらった。そこで本人とも話して、ストライクゾーンでも勝負できるカットボールがいいねと」と習得を提案した。

 習得後は、8月11日のウエスタン・ソフトバンク戦で初白星を手にすると、9月8日の同戦では完封勝利。新たな武器を手にして1軍に挑み、この日も有効に活用した。「打ち取れたりもしたんですけど、まだまだ改良しないといけない」と向上心は尽きない。

 救世主の登場で、チームの連敗は「6」でストップ。「次は六、七回と投げられるように頑張りたい」とすでに先を見据えた。この1勝を生かし、さらなる進化を遂げていく。

 ◆常広羽也斗(つねひろ・はやと)2001年9月18日生まれ、22歳。大分県出身。180センチ、77キロ。右投げ右打ち。投手。大分舞鶴、青学大を経て23年度ドラフト1位で広島入団。最速155キロの直球が魅力。プロ入り後、カットボールを覚えるなど努力を重ねた。今季はウエスタン11試合で2勝6敗、防御率4・06。

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