広島・新井監督が激高 相手ベンチ指さし「出てこい!」 秋山への死球巡り乱闘騒ぎ

 「広島10-2DeNA」(15日、マツダスタジアム)

 球場が瞬く間に沸騰した。広島が8点リードで迎えた七回先頭。秋山が伊勢の投じた150キロ直球を右膝付近に食らい、死球となった。そこから徐々に両軍がヒートアップし、最終的に入り乱れる乱闘騒ぎに発展。その中で、最も顔を紅潮させて、激高していたのは新井監督だった。

 「まあまあまあ。お互いに真剣勝負をやっているので、それも野球の一部だと思います」

 試合後の穏やかな表情が信じられないほどの鬼の形相だった。死球後、相手からの看過できない言葉があったのか、相手ベンチを指さしながらベンチを出てきた指揮官は「出てこい!」と激怒。一部選手たちの制止を振り切り、DeNA・田中浩コーチ、ウィックも応戦する形で、本塁付近での怒号飛び交うもみ合いとなった。

 五回には先発・常広が山本に右前腕付近への死球を与え、負傷交代させていた。8月1日の同戦(マツダ)でも大瀬良の宮崎への死球を巡って、宮崎が激高。一触即発の事態となっており、遺恨が心配される状況だ。

 そんな中でチームは長かった連敗を6で止め、4位・DeNAとは2差に開いた。低調だった9月戦線の鬱憤(うっぷん)を晴らすような今季4度目の2桁得点に、新井監督も「みんなよく振れていた。野手もなんとかルーキーに勝ち星をという気持ちだったと思う」とご満悦。血の気の交じった大勝劇から、熱くなった鯉の再進撃が始まる。

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