泥沼の広島4位転落 12年ぶりの屈辱マツダで巨人に5連敗 月はじめ「14」の貯金わずか「2」

 「広島2-8巨人」(20日、マツダスタジアム)

 広島は巨人に完敗し9月3度目の4連敗。連敗ストップを託された先発・大瀬良大地投手(33)が5回4失点と踏ん張れず、1日時点で14あった貯金は2に減って7月11日以来の4位に転落した。新井政権ワーストの月間14敗。チームは12年ぶりに本拠地で巨人戦5連敗。それでも新井監督は「最後まであきらめない姿勢は伝わってきた」とナインの粘りを評価。今日こそ潮目を変える。

 悲鳴とため息が、スタンドから漏れ聞こえた。左手にはめたグラブを外した大瀬良が、悔しさをかみ殺す。相手を追い込みながら、終わってみれば1イニング4失点。エースは「4点というのはやっぱり重いですし。1球たりとも気持ちを切らさずに一生懸命投げたボールではあるけど、結果としてやっぱりやられてしまっている」と敗戦の責任を背負った。

 まさに一寸先は闇という三回だった。2死から丸を1-2と追い込んだ。三者凡退なら流れを自軍に引き寄せられる場面。普段の二段モーションではなく、振りかぶってから即座に投げた4球目がマウンド付近への内野安打となった。

 続く浅野に四球を与えて一、二塁とピンチを招き吉川に左翼線へ運ばれた。先制の2点適時二塁打。ここで何とか食い止めたかったが、岡本和には高め144キロ直球を痛打された。打球は中越えへの2ラン。痛恨の4失点で、主導権を巨人に握られてしまった。

 丸に対し、普段と違ったタイミングで投げたシーンに本人は「できるだけ抑えられる確率の高いモノをチョイスして、その時その時で自分の中でも考えながらやっている結果、そういうふうになった」。

 懸命にアウトを奪うための一手を施すも、勝利には結びつかず自身3連敗。「ここ最近は点をたくさん取られて、劣勢の状況をつくってしまっているところで非常に申し訳なさも感じる」と唇をかむしかなかった。

 打線は4点を追う四回に3連打で1点を返すも、後続が寸断された。11安打を放ちながらも2得点。12年ぶりに本拠地で巨人戦5連敗となったが、指揮官は攻撃陣の姿をプラスに捉える。「点差が開いてからも守備や、打席の中でも各打者の粘りだったり、最後まであきらめないぞ、という姿勢は見ていて伝わってきた。勝敗は自分が受け止めればいい。こういう状況だけど『明日は勝つぞ』と思って、みんな球場に来てもらいたい」とナインの背中を押した。

 トンネルを抜け出す気配はあるかと問われると「それは感じるよね」と強調。7月11日以来の4位転落となったが「1試合で(順位は)上下するもの。まだ振り返るの早いでしょ」と前を向く。敗戦の中で抱いた兆しを勝利につなげて、反攻の契機にするしかない。

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